【クルマ塾】プリウスPHVは理想のドライブカー! 横田紀一郎氏の破天荒な西アフリカの旅とは?

■アクセルワークで飯代を稼ぐ

K:実はこの旅で一番重宝したものが写真に写っているんですけど、それが給油口にささったパワービークルコネクターっていうオレンジ色のやつなんです。砂漠って、朝スタートしてから夕方、次のとこに着くまで食べる場所がないんですよ。でもプリウスPHVは68km走れる分の電気を貯められる。それだけのバッテリー持ってるクルマですから、ああやってコーヒー沸かしたり、ラーメンなんかも食べられる。

K:あ、あそこに小さい信号機もあります。あれドイツ製なんですが、ドイツ語で信号機をアンペルマンっていうんです。もともとは東ドイツ製で東西の壁が崩れた後なくなるはずだったんだけど、平和の象徴としてドイツ中に普及したんです。あれは携帯できる信号機なのですが、あれがPHVの電源で使えるのが一番びっくりしましたね。

Y:ところで、7000kmの間に何回くらい充電したんですか?
K:結局充電できなくて。日本の建物ってのは200Vが建物の外にありますよね。向こうはないんですよ。だから延々と50mくらいケーブルを這わさないと電気がもらえなくて、それに電気が高いから嫌がられるってこともありますね。
Y:それじゃガソリンを入れて電気を作り出せるPHVは……。
K:すごく便利。運転しながら電気を少し稼げますしね。

Y:電気を作ってそれをこういうところ(食事や照明)に使うんですね。
K:飯代に使う(笑)。アクセルワークで飯代を稼ぐ(笑)。
Y:ブレーキで回生したり。
K:そうそう。軽めにずーっと踏んでるとけっこう貯まる。急ブレーキ踏むとだめなんです。
Y:道路的にあまりよくないところも多かったと思うのですが、そこでのエコドライブはどうしたんですか?

K:エコドライブはあまり考えてなかったですね。前もそうなんですけど、いちいち考えなくても、普通に走ってエコというのが一番いいと思うんですよ。気兼ね知らずで。ボクは箱根に住んでまして、峠を行くときは使うけど、帰りはその分貯めてくれますよね自然に。そういう意味でエコのこと考えなくてもエコになっている。そういう感じです。

この記事の著者

角田伸幸 近影

角田伸幸

1963年、群馬県のプロレタリアートの家庭に生まれる(笑)。富士重工の新米工員だった父親がスバル360の開発に立ち会っためぐり合わせか、その息子も昭和期によくいた「走っている車の名前が全部言える子供」として育つ。
上京して社会人になるも車以上に情熱を注げる対象が見つけられず、自動車メディアを転々。「ベストカー」「XaCAR」で副編集長を務めたのち、ポリフォニー・デジタルにてPlayStation用ソフトウェア「グランツーリスモ」シリーズのテキストライティングに携わる。すでに老境に至るも新しモノ好きで、CASEやパワートレインの行方に興味津々。日本ディープラーニング協会ジェネラリスト検定取得。大好物は豚ホルモン(ガツとカシラ)。
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