ガソリンに保険に車検。クルマの維持費はどうすれば安くできるか考えてみた

■ちょっと考えれば節約できる部分は多いクルマの維持費

●イニシャルコストとランニングコストとは?

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クルマに掛かる維持費は削れる

クルマにかかるコストはイニシャルコストとランニングコストに大別できます。イニシャルコストというのは購入時に掛かる費用で、乗り出し価格とか乗り出し費用とも言われます。ランニングコストというのはクルマを維持していくための費用です。このランニングコストには、税金や保険、駐車場、燃料代、整備代などさまざまな費用が含まれています。

クルマの維持費ダウンのために、エコカー減税対象車に乗り換えるとか、電気自動車に乗り換えるとかいう記事を見かけますが、その前にちょっと考えてみる必要があります。

極端な方法であれば、クルマの所有をやめて、公共交通機関を使い、必要なときにはカーシェアやレンタカーを使うようにすれば、イニシャルを含めた全体的なコストは抑えられるでしょう。都市部であればタクシーを多用しても、コストは抑えられるかも知れません。

今回はそうした方法ではなく、今あるクルマをそのまま使ったときにコストをどう抑えるか? を考えていきます。

●アイドリングストップはバッテリーには優しくない

まず、最初に考えたいのがガソリン代の節約です。

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なんと言っても気になるのがガソリン代

燃費を悪化させる原因は数多くありますが、その最たるものは渋滞にはまることでしょう。渋滞のなか、クルマが前に進まないのにエンジンが回っていれば無駄に燃料を使っていることになります。

これを避けるには、渋滞を避けて出かけることです。毎日の通勤、通学での時差通勤も効果は大きいでしょう。地方都市などでは通勤や通学で、渋滞する時間帯が決まっているパターンも多いので、早めに通勤、通学して、到着してから有意義な時間やリラックスした時間を過ごすのもひとつの方法です。

ガソリン代の節約というと、アイドリングストップが思い浮かぶことでしょう。現在はアイドリングストップ機構を装備するクルマも多く存在します。総務省は1日、5分のアイドリングストップを行うことで、年間1900円の節約と約39kgの二酸化炭素排出削減が可能だとしています。

このデータは平成24年のものなので、今現在はガソリンが1.5倍強アップになっているとして、年間3000円節約できるとしましょう。最初の車検までに1万円弱が節約できそうですが、そうは簡単にいきません。

じつは、アイドリングストップはバッテリーに大きな負担を掛けるのです。アイドリングストップ付きのクルマには専用のバッテリーが使われていますが、アイドリングストップ用バッテリーは高額なのにもかかわらず、耐久性がありません。一般的なバッテリーは36ヵ月の保証がありますが、アイドリングストップ用バッテリーの保証は18ヵ月です。価格は2倍近く違いますので、寿命と価格を考えると4倍のコストとなります。

通常ならば1万円で3年持つバッテリーが、2万円で1年半しか持たないのはコスト的に大きな負担です。最近ではアイドリングストップキャンセラーという用品を装着して、アイドリングストップをキャンセルしてバッテリーの劣化を防ぐユーザーも増えています。

●無駄なオイル交換、していませんか?

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オイル交換はメーカー指定のタイミングで十分

不要なオイル交換をやめることも大切です。たとえば、メーカーが1年または1万5000kmで交換という目安を出しているのに、半年や5000kmで交換するのは無駄だと考えるべきでしょう。

そもそもメーカーは、かなりの余裕を持ってオイル交換の時期や距離を設定しています。それを「早く交換したほうがいいです」とか「エンジンを長持ちさせるためには」といった言葉に惑わされて交換するのは、資源とコストの無駄づかいです。オイル交換をすると燃費がよくなったという話を聞くことがありますが、私の経験ではオイルは古くなって粘度が落ちてきたときのほうが燃費はよくなっている傾向にあります。

●任意保険の内容を見直してみよう

皆さん、任意保険はどのように加入しているでしょうか? 大昔の任意保険は補償内容が同じならばどこの保険会社に加入しても掛け金は同じでしたが、保険が自由化されている現在は、同じ補償内容でも保険会社によって掛け金が異なってきます。

最近注目されているのは、ネット系の保険です。オンラインで保険に申し込むことで掛け金を安く抑えることができますが、年齢が若い場合は逆に掛け金が高くなることもあります。見積もりをしっかり取りながら、比較して決めるようにしましょう。

車両保険を入れると保険料は高くなりがちなので、車両保険をやめるということもひとつの選択肢です。車両保険が未加入だと、事故の際の鈑金修理などは実費になります。が、掛け金と修理代のバランスを考えて車両保険から抜けるというのも、ひとつの選択肢です。

ロードサービスの備えはどうでしょう? ロードサービスと言えばJAFが有名ですが、ほとんどの任意保険にはロードサービスが付帯されています。もし、ロードサービスのためにJAFに入っているならば、それは余分な費用を払っている可能性があります。JAFのロードサービスと保険付帯のロードサービスでは内容が異なることもあるので、比較して不要ならばJAFを退会という選択もあります。

●各種割引サービスを活用するのも有効

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渋滞している高速道路は避ける

道路は高速道路だけではありません。レジャーで出かけるなら、なにも高速道路を使うだけが楽しみ方ではありません。渋滞している高速道路ではまわりにクルマしか見えませんが、一般道ならさまざまな風景が見えることもあります。高速道路などの有料道路を使わないだけでも、ドライブの費用はグッと抑えることができます。

とはいえ、時間的制約もあるのでやっぱり高速道路で移動したいという方も多いでしょうし、やはりそちらが主流です。高速道路はETCを使うと料金が割引になったり、マイレージサービスによって通行料金が還元されたりというサービスがあります。

が、さらに一歩進んだところで周遊割引き「ドラ割」というサービスが存在します。これは指定地域から指定地域までの往復と、エリア内での乗り降り自由な周遊を組み合わせたものです。こうしたプランを利用すれば、高速道路を使いながらも、費用の節約が可能です。

●ユーザー車検で節約も

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ユーザー車検は難しくない

クルマを所有しているとどうしても免れないのが車検です。とてつもない費用が掛かりそうな予感のする車検ですが、じつは自分で車検を受けることは比較的簡単です。車検時には自賠責保険料や重量税など避けることができない出費もありますが、車検整備料金や手数料などは自分で行えば無料にできます。ユーザー車検については、コチラの記事を参考にして下さい。

(文・写真:諸星 陽一

【関連リンク】

e-NEXCO Drive Plaza「ドラ割」
https://www.driveplaza.com/etc/drawari/

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この記事の著者

諸星陽一

諸星陽一 近影
1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想のクルマ生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。