テンパチ・FF・300ps!メガーヌR.S.トロフィーは曲がり過ぎるほどの最強コーナリングマシン!【井出有治・試乗・動画】

2019年3月22日にルノー・ジャポンより100台限定で発売された「メガーヌR.S.カップ」(←完売!)。clicccarテストドライバー&プラチナレーシングドライバー・井出有治さんとのコンビにより、袖ケ浦フォレストレースウェイの試乗会や富士スピードウェイでのタイムアタックなど、思いっきり全開させてきたクルマ。

『Cセグメントの4ドアFFハイパワーMT車』好きな井出さんは、忖度無しでマジ絶賛! それがメガーヌR.S.カップでした。

井出有治テスト
井出有治さんお気に入りのメガーヌR.S.に待望のトロフィーがラインアップ!

今回、新たに登場したメガーヌ中の最強グレード、R.S.カップの上をいく「メガーヌR.S.トロフィー」が限定ではないカタログモデルとして登場!

clicccarとしては当然、井出さんにテストをオファー。ステージは筑波サーキット2000。ニュルでも最強を奪取したハイパワーバージョンのメガーヌR.S.トロフィー(※ニュルアタックはさらに仕上げたトロフィーR)を井出さんはどう感じたでしょうか? 動画と合わせてチェックしてくださいね!(clicccar永光)

テスターの井出有治さん
お気に入りのメガーヌR.S.トロフィーで筑波を攻めてみます!

■パワーが21psアップした分、トロフィーはカップより曲がり過ぎるくらいのコーナリングマシン!

●井出さんお気に入り、R.S.カップとの共通機能+αが面白いじゃじゃ馬の顔を見せる

井出有治さんの走り
パワーがある分、コーナリング速度も上がるため、よりウデも必要ですね。

R.S.カップからパワーが21psアップしたとのことですが、同じ条件(コース・気温・路面温度等)で乗り比べてみないとカップとトロフィーの違いはなんともいえません。でもコースインしてまず感じたのは、相変わらずよく曲がるクルマだな~!っていうこと。よく曲がるというよりも曲がり過ぎちゃうくらい。

ベースとなるシャシースポールのR.S.に比べて、リヤのロール剛性を上げて回頭性を良くしているシャシーカップということもあるんですけど(トロフィーとR.S.カップは同仕様のシャシーカップ)、今日のように路面温度が高いと(10月末なのに異常に暑い!)タイヤの内圧をきちんと合わせてあげないと、逆にオーバーステア気味になってしまって走りにくい…という部分もちょっとだけありました。

メガーヌR.S.トロフィーのエンジン
R.S.カップより21psアップの300psを誇るエンジンは、1.8L 直4 直噴 DOHCターボ。このターボチャージャーにはよりレスポンスアップを狙い、セラミック製ボールベアリングが採用されています。

コーナー立ち上がりでアクセルコントロールをオン/オフしていったとき、出口ではらみ過ぎか!?と思って軽くアクセルを戻し、そして踏み返しても、レスポンスがいいのでそういったところのラグもないし、FF特有のアンダーも無し。これはターボチャージャーを新たに「セラミックボールベアリングシステム」に変更したことで、回転に対してブーストのラグも少ないということもあるでしょうね。

FFなのにFFらしからぬ走りを可能としているメガーヌR.S.トロフィー。他のFF車だとアンダー出ちゃったらソレを消すのが難しいんだけど、その辺は4コントロールや4HCC(4輪ハイドロリック・コンプレッション・コントロール)のおかげもあって、ステアリングとアクセル操作でコントロールしやすい…というか誤魔化せるっていうイメージでした。

トロフィー専用ホイール
メガーヌR.S.トロフィー専用のホイール。R.S.01を彷彿させる赤いラインが魅き付けます。
オプションのOZホイール
コチラのOZホイールはオプション。

また、ブレーキを遅らせて飛び込んで、ちょっと突っ込み過ぎたとしても4コントロールの逆位相(レースモードでは100km/hで切り替わる)は回り込んでタイヤが転がり、立ち上がりに対してしっかり向きも変わってくれるのでアクセルも楽に開けられます。

最終コーナー3速全開の高いスピードで入ったときにも、リヤが同位相になり後ろをちゃんと使ってしっかり回り込んでくれます。4コントロールの良さはFSW以上に筑波サーキットのほうが分かりやすかったですね。

普通の機械式LSDって筑波サーキットを走ると、ギクシャク感があり変に効いたりっていうのが気になったりするんですけど、トロフィーに装着されるジェイテクト製トルセンLSDにはそういうネガ的なところがないんです。R.S.カップよりパワーがあるトロフィーでは、よりその感覚が分かりやすかったですね。

レカロシート
スポーツドライビングには欠かせないレカロ製バケットシートは軽量化にも貢献しています。

R.S.カップにも装着され、プラス、トロフィーではローターにスリットを入れた、ハブ部分がアルミ製で軽量化されているバイマテリアル・フロントブレーキもきちっと効いて周回できるので問題なし。鋳鉄製ローターに入れたスリットの効果…これはもっと周回を重ねた上でないとその良さは明らかにならないかな。

ただ、カップより21psアップされた300psパワーは、もう十分! メガーヌでこれ以上パワーを上げても、じゃじゃ馬過ぎてコーナー出口で使いきれないと思います。

●タイヤの内圧さえきちっと合わせれば、更なるタイムアタックもイケル!

テスト車両のタイヤを減らしたら怒られそうでしたが(!)、2回目にコースインしたときは我がまま言って3kg/cm2以上まで上がっていたタイヤの内圧を2kg/cm2台に軽く調整してもらい、1回目よりちょっと攻めてみました~!

井出有治さんテストリヤビュー
ヘアピンの多い筑波サーキットは、高速サーキットである富士スピードウェイで走るより、4コントロールや4HCC、トルセンデフなどの良さがより分かりやすいです。

内圧を合わせたおかげで、4HCCによる足の良さが更に分かりましたね。限界域でコーナーを攻めてもタイヤがきちっと適性の内圧で使えていることもあり、縁石を乗った時や切り込んだ瞬間のタイヤのたわみも含めて、サスペンションと同調してイイ仕事をしてくれ、クリップまでもっていくときのフロントの入り方は攻めやすかったです。

トルセンデフの良さも内圧調整したおかげで繋がりの良さがより味わえました。欲を言えばもっと内圧下げても良かったかな。

井出有治さんの走り
しかし、相変わらずのコーナリングマシン、メガーヌR.S.トロフィーは楽しいです~!

とにかく、テストするにはタイヤの内圧をきちっと合わせて走らないと、ボクは細かいバランスに対してどうこう言えません。でも、今日乗った印象では、剛性感もあってよく曲がるから、R.S.トロフィーはサーキットで思いっきり攻められる!というのがすぐ分かるクルマですね。しかも、カップの100台限定とは違い、トロフィーはカタログモデルとしてラインアップされているという点も素晴らしいです!

●MT乗りたいんですけど~!

今日は車両の関係でR.S.カップと同じ6速マニュアルミッションに乗れませんでした(残念!)。EDC(パドルシフト付き電子制御6速AT)は街中では十分ですけど、やっぱりサーキットを走るのならボクは6MT派!

メガーヌR.S.トロフィーのインパネ
試乗車はパドル付きのEDC。サーキットならボクは断然、6MT派!

EDCはアップ、ダウンとも変速ショックはないため、姿勢を乱したりということはないし、市販車として考えれば物凄く良くできていると思います。

でもやっぱり、カップで乗ったMTに比べたら若干の入力した時のラグがどうしても気になっちゃう。アップした時のギヤが変わるまでの間がまどろっこしいというか、早く上のギヤでちゃんとつながって早く加速して欲しい!っていう時間が長く感じてしまうんですよね。

ブーン、ブーン、ブーウ~ン…の「ブ」が、スピードが乗っているのが落ち着いてまた加速…の繰り返しになりますから。サーキットでタイムを出すには、やはり6MTのほうが自分のタイミングでアップ、ダウンができるしね。次のアタックは6MTで!!

動画のキャプチャー
全幅は1875mm…よく分からない方は「アメリカヌマジカ」を捕まえて…ってウナ丼さん、井出さんになに言わしてるの!

(試乗:井出 有治/文:永光 やすの/画像:ダン・アオキ/動画:ウナ丼)

【SPECIFICATIONS】

メガーヌ諸元表
メガーヌR.S.、R.S.トロフィー、R.S.カップ比較諸元表

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この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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