電動キックボードより乗りやすい? 免許が要らない「特定小型原付」対応のフル電動自転車「ENNE T250」が登場

■折りたためばコンパクトになり車載も可能

2023年7⽉1⽇より施⾏される改正道路交通法により、一定の条件を満たした「電動キックボード」は16歳以上であれば免許不用(ヘルメット着⽤は努⼒義務)となることで話題となっています。

ENNE T250の装備
ENNE T250の装備

これは、新しく「特定小型原動機付自転車(以下、特定小型原付)」という区分が設けられ、最高速度が20km/h以下など、その区分に該当する規定をクリアすることで可能となるのですが、実は、この新区分に対応できるのは電動キックボードだけじゃないのです。

たとえば、ペダルを漕がずに走ることができる「フル電動自転車」なども同様で、道路運送車両法が定めた基準などを満たし、ナンバーや自賠責保険に加入するなどの条件をクリアすれば、特定小型原付として運転することができようになります。

そんな特定小型原付に対応したフル電動自転車「ENNE T250」が登場。最新のバッテリーマネジメントシステムを採用したバッテリーや、パワフルな250Wモーターを装備するこのモデルは、前後14インチタイヤなどで、かなり走行安定性も高いことが予想できる注目モデルです。

●元々は風力発電機の技術を投入

今回登場したENNE T250は、元々は風力発電機メーカーの関連会社であるENNEという企業が開発したもの。

現在、EV開発にも取り組んでいる同社は、2023年7⽉1⽇から導入される特定小型原付に、電動キックボードだけでなく、フル電動自転車タイプも欲しいというユーザーからの声に対応し、このモデルを開発したのだとか。風力発電機の設計を担当する技術者が設計を担当、フレームなど各部にそのノウハウが活かされているといいます。

元々は風力発電機メーカーの関連会社であるENNEが開発
元々は風力発電機メーカーの関連会社であるENNEが開発

ちなみに、特定小型原付は16歳以上であれば運転が可能で、免許も不要。ヘルメットは任意で努力義務です。従来のフル電動自転車は、電動キックボードと同様に、原付バイクと同じ扱いのため、原付バイクを乗ることができる運転免許(普通自動車免許や原付免許など)が必要ですし、ヘルメット着用も必須。一方で、特定小型原付に対応させれば、規制はかなり緩和されるといえます。

フル電動自転車を特定小型原付として公道で乗るためには、まず、最高速度を20km/hまでに制限することが必要。原付バイクの30km/hまでよりも遅くする必要があります。

街でカジュアルに乗ることができるフル電動自転車タイプ
街でカジュアルに乗ることができるフル電動自転車タイプ

また、モーターなどの制御により、最高速度を6km/h以下に制限すれば、これも新規導入される区分「特例特定小型原動機付自転車(以下、特例特定小型原付)」にも対応。特定小型原付での走行は、車道や自転車道、自転車専用通行帯などですが(原付バイクは車道のみ)、これに対し特例特定小型原付では、歩道や路側帯を走ることができます(自転車走行可の道路に限る)。

ただし、特定小型原付と特例特定小型原付を切り替えるには、最高速度表示灯の装備が必須。さらに、ナンバープレートの取り付けや自賠責保険の加入なども義務付けられています。

●250Wのパワフルなモーターを搭載

そんな新区分に対応するフル電動自転車が、ENNE T250。

コンパクトな街乗りモデルをテーマに開発されたボディは、全長1360mm×全幅570mm×全高1040mm。かなり小柄な車体により、通勤・通学や買い物などの普段使いには便利そうですね。

ENNE T250のサイズ
ENNE T250のサイズ

また、折りたたむことも可能で、その場合は全長750mm×全幅500mm×全高600mmと、さらにコンパクトにできます。このサイズならクルマの荷台に積んで運ぶこともできそう。アウトドアなどのレジャー先での移動手段としても使えますね。

フル電動で走る際の駆動力は、後輪に内蔵されたインホイールモーターを使用。定格出力250W・最大出力500Wの高性能タイプを採用することで、坂道などでもパワフルな走りを実現するといいます。

ENNE T250(ブルー)
ENNE T250(ブルー)

ちなみに、今回のモデルは、特定小型原付に対応させるため最高速度を20km/hに抑えてありますが、制御をしなければ35km/h~40km/h程度で走行することもできるのだとか。潜在的に高いポテンシャルを持つモーターを採用することで、余裕ある走りを実現します。

なお、速度モードは、特定小型原付向けの最高速度20km/hモードと、特例特定小型原付向けに最高速度6km/hモードを設定。最高速度表示灯はウインカーと一体型で、すっきりとした車体まわりに貢献します。

●フル電動で最大70kmの走行が可能

バッテリーは、自転車本体に内蔵することでスタイリッシュなデザインを実現。充電はバッテリーを取り外して行うか、車体にケーブルをつないでバッテリーを入れたままの充電も可能です。

風力発電機の開発で培ったBMS(バッテリーマネジメントシステム)も投入
風力発電機の開発で培ったBMS(バッテリーマネジメントシステム)も投入

さらに、最新のバッテリーマネジメントシステムを採用することで、バッテリーの充電状態や消費状況をリアルタイムで監視し、効率的に電力を制御。バッテリーの寿命を最大限に延ばし、一充電あたりの走行距離を最適化しています。

なお、最大航続距離は100km〜160kmで、ペダルを漕がずフル電動で走行する場合は最大70kmまで走ることができるといいます。

●前後14インチのタイヤで走行安定性も高い

ほかにも、前後にディスクブレーキを装備し、安定した制動力を発揮。タイヤは前後14インチで、高い走行安定性を発揮します。

ENNE T250(ホワイト)
ENNE T250(ホワイト)

ちなみに、あくまで私見ですが、このモデルは、ひょっとすると特定小型原付に対応する電動キックボードよりも、街中などで乗りやすいかもしれませんね。

筆者も電動キックボードに乗ったことがありますが、タイヤが10インチ以下のモデルが多い電動キックボードでは、特に、6km/hなどの低速ではバランスを取るのがやや難しい気がします。

その点、自転車タイプで、足着き性もよさそうなENNE T250のようなモデルの方が、低速でのバランスも取りやすく、まさかの時は足をスッと出せて転倒も防ぎやすそうです。実際に乗っていないので、あくまで予想ですが、安全で快適に走るには、個人的にはフル電動自転車タイプの方がいいかなと思います。

ENNE T250(ブラック)
ENNE T250(ブラック)

なお。車体色はホワイト/ブラック/ベージュ/ブルーの4タイプ。価格(税込)は、通常価格22万円ですが、2023年6月3日より、ENNEの公式ホームページで割引価格を適用した先行予約販売を開始したところ、即日で予定していた250台が完売。

現在は、6月30日までの期間限定で、通常価格35%オフの14万3000円で追加予約を受け付け中です(早期終了の可能性あり)。

(文:平塚 直樹

【関連リンク】

ENNE公式ホームページ
https://www.ennegt.com/

ENNE公式ショップサイト
https://shop.ennegt.com/

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この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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