スバル・ソルテラの「X-MODE」、ワンペダル「S Pedal」、登坂、降坂アシスト機能の「Grip Control」によるAWDモデルの盤石な走り【SUBARUソルテラ プロトタイプ試乗】

■ソルテラAWDにのみ搭載されるパドルシフトと3つの「ドライブモード」

オンロード(サーキット)で行われたトヨタbZ4Xに続き、スバルソルテラのプロトタイプに雪上コースで試乗しました。試乗車はAWDで、タイヤサイズは235/50R20。スタッドレスタイヤは、2021年9月に順次発売された、最新のブリヂストン「ブリザックVRX3」。

SUBARU ソルテラ
ソルテラ(プロトタイプ)の走行シーン

ソルテラのAWDは、前後独立モーター駆動式で、モーター駆動の緻密な制御により、スリップを抑制できます。試乗ステージの群馬サイクルスポーツセンターは、積雪がない状態でもコース幅は狭めで、アップダウン、大小多様なコーナーが連続しています。

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左上にドライブモード、左下にX-MODEスイッチを配置する

試乗時は、狭い雪の壁の中を走行。雪上を基本に、一部凍った路面やシャーベット路面などもありました。

速度制限も設定されていたため、無理は禁物でしたが、AWDモデルは「X-MODE」や、いわゆる「ワンペダル」の「S Pedal」をオンにしなくても普通に走破できます。モーター駆動らしく、滑りやすい路面でもスリップせずに発進しやすく、パドルシフト(回生レベルセレクター)の左側(マイナス)で回生具合を調整すれば、スムーズに停止できます。

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ソルテラのAWDにのみ用意されるパドルシフト

さらに、2モード式の「X-MODE」を1度オンにすると、通常の雪上やダートに向く「SNOW/DIRT」モードになり、滑りやすい坂道(あえて一時停止して坂道発進する)やシャーベット路面でもスムーズな発進が可能で、より姿勢が安定するのが印象的です。

「X-MODE」をもう1度オンにすると、深雪や泥濘路に向けになり、横滑り防止装置はオフになります。

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「X-MODE」の「SNOW/DIRT」モード

今回はそのありがたみを感じさせるシーンは少なかったものの、こうしたタフなシーンで脱出性、走破性がより高まるモードです。

●新機能として登坂、降坂アシスト機能「Grip Control」を用意

この「X-MODE」には、新機能として登坂、降坂アシスト機能「Grip Control」が備わります。片輪が完全に浮いてしまうようなシーンでもドライバーはステアリング操作に集中するだけで、自動でアクセルとブレーキを車両が制御してくれます。

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「X-MODE」に新たに加わった「Grip Control」

トヨタのクロールコントロールのような低速用クルーズコントロールです。「Grip Control」は、「X-MODE」横にある「+-」スイッチで5段階で速度設定が可能。

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「Grip Control」をオンにすれば、ドライバーはステアリング操作に集中できる

また、オンロードで試乗したbZ4Xでも装備されていたワンペダルの「S Pedal」は、モーター駆動らしい減速フィールを確認できました。急激に減速Gが感じられるわけではなく、扱いやすいのも魅力です。最大で0.15G得られ、車速により自動でGが調整されます。

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右上がワンペダルの「S Pedal」スイッチ

また、この「S Pedal」では停止までは至らず、最後はブレーキを自分で踏んで停止させます。こうした雪上コースで、滑りやすいアップダウン、コーナーが続くコースでは、よりありがたみを感じさせます。滑りやすい下り坂で回生レベルが最も強くなる(より減速する)ため、こうした状況下でもまったく安定感が失われません。

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滑りやすい上り坂でも安定した発進、走行が可能

また、上り坂、とくに滑りやすい路面でもコントロールがしやすく、高い安心感が得られたのも印象的でした。

なお、「X-MODE」と「Grip Control」用の速度設定スイッチは、ダイヤルシフトの左側にあり、ワンペダルの「S Pedal」は、ダイヤルシフトの右側に配置されています。

テストのため頻繁に切り替えていると、スイッチの位置を何度も視認する必要がありました。普通は、それほど頻繁に切り替えることはないでしょうが、こうした操作系は1ヵ所にまとめられていた方が楽に操作できそう。

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「X-MODE」時のメーターディスプレイ

なお、「X-MODE」と「S Pedal」に入った状態では、それぞれの切替はできません。一度、各モードを解除してから切り替える必要があります。また、ソルテラならではのDRIVE MODE(エコ、ノーマル、パワー)もシーンや好みに応じてアクセルレスポンス(トルク感)が変わり、急な上り坂ではパワーにすると、よりスムーズに走破できるのも美点です。

(文:塚田 勝弘/写真:SUBARU、塚田 勝弘)

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