あけましておめでとうございます。11年目のクリッカーもよろしくお願いいたします。

あけましておめでとうございます。

2021年もよろしくお願いいたします。

2011年に本格スタートしたクリッカーも、今年で11年目を迎えました。

2011年と言えば東日本大震災が起き、原発をはじめ未だにその傷が癒えていない部分は多くあります。

そして、その後も毎年のように災害、厄災に見舞われてきたように思います。

人が変化をもたらし、自然がそれに対応しているように見えることもあります。

自動車を取り巻く世界も、自動運転や電動化を推進するのが当たり前のように叫ばれております。

それに比例しているかのように、クラシックはもちろん、ネオ・クラシックなどと呼ばれ始めた第一次オイルショックや排ガス規制後のスポーツカーや個性的なクルマたちが程度のいいものを中心にどんどん値上がりしているようです。

「二度とこんなクルマは現れない」という感覚が働くのでしょう。古いものを大事にする気持ちは、個人的には大好きです。

ちなみに、トヨタ2000GTと同世代とも言える初代S30フェアレディZは、2000GTが生産終了した1970年頃、その中古車価格はフェアレディZのほうが上だった時期があります。

わずか337台しか生産されなかった2000GTの希少価値と美しいスタイルがその後徐々にその相場を上げていったわけですが、生産されていた頃は端的に言えば人気のクルマではなかったわけです。

いまではフェアレディZもとても高価な値段(数百万円後半〜一千万オーバーとか)で取引されていますが、2000GTは1億を超えるとも言われます。もはや中古車としてではなく、工芸品的な価値になっているようです。

自動車という耐久消費財を世界中の人が便利に生活していくには、排ガスの問題も安全の問題もクリアしていかなければならないでしょう。しかし、クルマが好き、運転を楽しみたい、という中にはそれらは必要ないこともあるわけで、その差はますます開いていくことも予想されます。

自動車のリアルを伝えていくにはそれらをどちらも見つめていくことが必要でしょう。

鏡餅
鏡餅

2021年のクリッカーは、そんなどちらかの立場に立つのではなく、改めて「クルマのいまがわかる」メディアとして邁進してまいりたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2021年1月1日

(クリッカー編集長 小林和久)

この記事の著者

編集長 小林和久 近影

編集長 小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務める。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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