【ワークスチューニング試乗会】TRDのファインチューン「86」は、運転が上手くなった気にさせる安定感に注目!

群サイの路面は荒れていて、ただ足を固めたようなクルマではブレーキングで姿勢が乱れがちですし、走行ラインの自由度も限られてきます。しかし、86 TRDは初乗りのときから不安感をまったく感じさせません。

ボディは剛性感があるというよりは適切にしなっているという印象で、大きな入力をうまくいなしてくれるのも、そうした安心感につながっているのでしょう。またリヤのストローク感も確保したサスペンションは、常に4輪が路面をとらえていることを実感できるもので、アクセルもブレーキも安心して踏んでいけるのです。

しっかりとブレーキングしてからのインベタのライン、ボトムスピードを稼ぐアウト側のラインなど同じコーナーでも違う走り方ができるほど、ライン選択の自由度が高いのが印象的。ボディやサスペンションによる「しなやかさ」、「なめらかさ」によるのは間違いありません。

ちなみに、そうしたサスペンション開発のフローを聞いてみれば「まず空力デバイスでボディを抑えることから始まって、そのダウンフォースに合わせてバネレートを決定。それから減衰力を詰めていきます」と非常にロジカル。こうしたアプローチも、モータースポーツのノウハウが活きるワークスチューニングらしいエピソードです。

(写真・文:山本晋也)

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この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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