1981年最高速総決算、930ターボ、Z、SA22RX-7、ジャパン、ローレル、コルベット、トランザムどれが勝った?

[国産車-] リタイヤ

ニューフェアレディZ 2914ccターボ by HKS

密かに最速を狙うも、リタイヤ

OPTION・Zだ。我がZはHKSでスペシャルチューンし、「あわよくば」と狙っていたのである。ソレックス40φのキャブを3連装し、マニホールドにEGIのインジェクターを取り付け、1気筒1スロットルバルブにしている。ターボもエアリサーチ製。鍛造ピストンを組み、圧縮比7.5。ブーストは1.3kg/cm2、300psのハズだ。加速がスゴイ! が、1回め・・・白煙を吐きながらピットイン。ターボとエアチャンバーを結ぶパイプが外れたのだ。2回め・・・またも戻ってこない。フロント左タイヤがガタガタし、エンジンからも煙を吐いている。フロントハブが吹っ飛んだのである。エンジンもヘッドガスケット抜けが発生。これで終了・・・。次は、ブーストダウンで再トライ、旧Zに勝つにはターボチューンしかないからだ。

 

[外車-] リタイヤ

トランザム467 by大川光一(TRUST)

264km/h最速トランザム、無念のエンジンブローに泣く

前回、ビッグボディのハンデをものともせず、264km/hの大記録を達成したマシン。今回は、その記録を上回るべく再度の挑戦であったが、1周めでエンジンブロー。バンク丘上りでかなりスピードに乗っていただけに、残念であった。エンジンはシボレーS6ベースで、これに0.60インチオーバーサイズのピストンを組み込んで、排気量は7654ccに拡大されている。サスペンション、ブレーキが強化され、ボディもFRPパネルを採用し、車重約1400kgと大幅に軽量化されている。最高速、ゼロヨンともにトップクラスのポテンシャルを保有するが、今回のトライアル3日前のテストランで、オーバーレブのためピストンとバルブを傷つけてしまった。しかし、ピストンは予備品がなく、そのまま組み込んでのチャレンジ。これが裏目となって、1周めのブローアップは残念!

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という結果で1981年を締めくくった谷田部・最高速計測。307.69km/hの光永パンテーラと、277.00km/hのRE雨宮RX-7、そして惜しくも270km/hに手が届かなかった全国のチューンドたち。しかし、いつになったら国産車による300km/hオーバーが記録されるのか・・・?は、まだまだ先のハナシ。その紹介は、そのうちに!

[OPTION 1982年2月号より]

(Play Back The OPTION by 永光やすの)

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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