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1981年最高速総決算、930ターボ、Z、SA22RX-7、ジャパン、ローレル、コルベット、トランザムどれが勝った?

2017/03/14 14:08 by   旧車, チューニング, 書籍/雑誌/ムービー

1981年11月17日、日本自動車研究所・通称:谷田部の高速周回路。1981年最高速総決算として集まった日本を代表するチューンドたち。日本初の300km/hオーバー、307.69km/hの光永パンテーラ、そして277.45km/hの国産車最速のタイトルを手にしたRE雨宮自動車。今回は、この日集まり「我こそ日本一!」を目指し集まっていたマシンたちを紹介します。

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[国産車2位] 263.73km/h

フェアレディZ 3054cc by 柿本レーシング

L型最速を記録!

1周めを終わったところで、ピットイン。ホームストレッチで青い煙を吹き上げている。調べてみると、デフオイルが吹き出してマフラーにかかり、焼けていたのだ。これならば走行に差し支えなし。高橋選手はコース上に戻る。2周めのストレート。見た目にも速いのが分かる。計測地点に残していった排気音も、ハイビート。エンジンが完全に回り切っている感じである。直後、263.73km/hが報告された。ハイチューンドZとして画期的な260km/hオーバーである。ピットでは歓声が沸きあがった。柿本Zは260km/h時代への尖兵として大きな役割を果たしたわけであるが、その功績ははなはだ大きいと言わなければならない。ノンターボ3LクラスGTカーでこれだけの実力を持ったマシンは、世界的視野の中でも見当たらず、エンジンがSOHCであることを考えると、よくぞここまで速くなったもんだ!という感じを禁じ得ない。エンジンは89mm×83mm仕様、ピストン、コンロッドは柿本オリジナル、ソレックス50φとそれほど珍しいものではない。やはり、入念な組み付けバランス調整が快調の原因と考えるべきであろう。足まわりはピロボールを使用、バネ&ダンパー強化、そしてブレーキはF2用4ポッドを採用しており、あらゆる点から見て260km/hカーに応わしいチューニングが施されている。デフはマル秘とされているが、これはゼロヨンの結果が12秒85とかなりの線をいっていることから推察する外はない。いずれにしても、そのチューニングの度合いから見て、出るべくして出た、ニューレコードと評価すべきであろう。

 

[国産車3位] 262.77km/h

フェアレディZ 2914cc by SS久保

必死の追撃も届かず・・・

ハイチューンドZもいよいよ260km/h時代を迎えたわけであるが、今回は柿本チューンに続いての2番手にとどまった。今回は必ずしも順調といったわけではなく、テスト当日も1周めのトライアルでは258km/hどまり。再調整を行う必要に迫られてしまった。そしてメインジェット交換でミクスチャー調整の後、2回めのチャレンジで262.77km/hをマークした。1回めでは5速7500rpmまで回っていたが、再調整後では7550rpmまで上昇したとのこと。久保の落ち着いた判断が見事に当たり、ベストセッティングを適中させたわけである。しかし、今回の準備段階では、エンジンブロックを直前になって交換し、リング、ピストンのアタリ、メタルなどの馴染みも十分ではなく、やや重い感じのままでのトライアルになってしまった、とのこと。次回は265km/hを目指して、意欲十分!といったところだ。

 

[国産車4位] 262.29km/h

RX-7 13B by ファニーレーシング

従来の雨宮の持つ記録は塗り替えたが・・・

エンジンはワークス13B、330ps仕様である。事前の期待はかなり大きかったが、計測は1周めのみ完了、最高速262.29km/hをマークした。実は、2周めに入ったところでアルミ製サイドスカートが破損し、走行継続不能となってしまったのである。空力部品の装着は、一般に考えられているほど簡単なものではない。スポイラーにしろ、エアダムスカートにしろ、毎秒数10mという高速の気流によって叩かれるので、よほど強度的に検討しておかないと走行中に破損してしまうことになる。表面圧力としても数10kgが加わるのであるから、そうとうに丈夫に造っておかなければならない。レーシングマシンにおいてさえ、ウイングを含めて開発初期のトラブルは多発しているのである。260km/hを超える車速に対して、空力部品の装着は慎重を期さなければならない。このマシンは、ゼロヨンでは圧倒的な速さを示していた。ベストが11秒88。当日参加16台の中で最速であった。もちろん、パワーが十分にあったことがベストタイムの最大原因であるが、それだけではない。エンジンマウントがノーマルよりも150mmほど後方にオフセットされているのだ。これにより、荷重配分は前45/後55に変更されている。この後輪荷重増大対策が、ゼロヨンにおける好結果にも結びついたもので、巧みなチューニングの一例といってよかろう。



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