一足早くアメリカで発表されるD型レガシィ

富士重工業は、2012年ニューヨーク国際自動車ショー(4月4日~4月5日プレスデー、4月6日~4月15日一般公開)に、今夏に米国市場導入を予定している2013年型のレガシィ、アウトバックを出展する。


2013年モデルの北米仕様における主な変更点は以下の通りだが、注目はエンジンが新世代ボクサーに変わるという点。20世紀から引き続き使ってきたエンジンから新世代の水平対向エンジンへシフトされるということだろう。

■デザイン
<エクステリア>
ワイド感・安定性・シャープさを表現するヘキサゴングリルと併せてスバル車共通のモチーフを織り込んだヘッドランプを採用し、精悍なフロントマスクにすることで、スポーティで精緻なイメージと、他のラインアップと統一したスバルらしさを表現しました。フロントグリル、フロントバンパーのデザインについては、レガシィはよりシャープに、アウトバックはより力強く、その個性を強調しました。

<インテリア>
「スポーティさ」と「上質感」をデザインコンセプトに質感向上と機能性の強化を図りました。具体的には、2種類の木目加飾をインストルメントパネル、ドア、シフトノブに設定し、レガシィとアウトバックで仕様を分けました。シフトノブにも木目加飾を追加することで内装全体を調和させました。上級グレードには、新たにカラー液晶付きのエレクトロルミネセントメーターを採用し、新採用となるアイサイトにも対応したカラー液晶表示も追加することで表示機器としての視認性向上や、商品としての魅力向上も図りました。

■環境・燃費
燃費や環境意識の高まりに応えるべく、2.5リッターモデルには、新世代ボクサーエンジン(水平対向エンジン)を新たに搭載しました。また、新型インプレッサから採用している軽量、コンパクトな第2世代リニアトロニック(CVT)を組み合わせることで、燃費性能を向上しました。

■走り
新世代ボクサーエンジン(水平対向エンジン)と第2世代リニアトロニック(CVT)の採用により、実用域での扱い易さを重視した中低速トルクを向上し、燃費性能と出力性能を両立しました。
また、手応え、しっかり感と滑らかさを併せ持つレガシィ/アウトバックらしい乗り味、安心で素直な直進安定性と思い通りに曲がることができる運転する愉しさを実現するため、サスペンションを刷新しました。ダンパーとスプリングレートの設定変更や、クレードルフレームや車体骨格の補強等により、操縦安定性を更に向上させると共に、車体振動を最小限まで抑え込んだ快適な乗り心地を実現しています。

■安心・安全
車体補強の追加や、エアバッグ等の変更により、これまで高い評価を受けてきた衝突安全性能を更に強化しました。また、スバル独自の先進運転支援システムEyeSightを北米市場に初めて導入します。プリクラッシュブレーキ、プリクラッシュブレーキアシスト、全車速追従機能付クルーズコントロール、AT 誤発進抑制制御、車線逸脱警報等の機能により、ドライバーにこれまで以上に快適な運転環境を提供します。

日本では毎年5月に行われる”年改”によって進化するのがレガシィの年中行事となっているが、おそらく今年の5月に登場するD型(年改のたびにアルファベットが進む)でも同様のパワートレイン変更が行われることが予想される。

(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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