スバル・レヴォーグSTI SPORT R EXは、タイヤとのマッチングが絶妙で気に入った!【スバリストのアニキ・清水和夫試乗・動画】

■清水和夫が2.4L直噴ターボ搭載のレヴォーグSTI SPORT Rをサーキット試乗

●WRX S4より限界は低いけど、クルマの動きはいいゾ!

レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EX

国際モータージャーナリスト・清水和夫さんは、前回、スバルの4ドアセダン、WRX S4 STI SPORT R EXとGT-H EXを試乗しました。今回は、同じ2.4L直噴ターボを搭載するツーリングワゴン、レヴォーグSTI SPORT R EXです。

清水和夫×レヴォーグSTI SPORT R EX
清水和夫さんのレヴォーグSTI SPORT R EX試乗、全てのインプレッションは動画で!

今回のレヴォーグ年次改良に、あらたに設定されたのは以下の通り。

・STI SPORT Rを設定、新開発2387cc水平対向4気筒DOHC 16バルブ デュアルAVCS 直噴ターボ“DIT”を搭載。
・Subaru Performance Transmission(CVT)を搭載。
・VTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)を搭載。
・電子制御ダンパー(ZF製)
・「Comfort」「Normal」「Sport」「Sport+」「Individual」からなるドライブモードセレクトを搭載。
・アイサイトX 追加機能…アイサイトXの「ドライバー異常時対応システム」機能により車線内で停車した際、全てのドアを自動で開錠し、非常時の車外からのアクセス・救出をスムーズに行えるように改良。

などです。

ではさっそく、スバリストのアニキ、清水さんのインプレッションを動画でドーゾ!

●タイヤとのマッチングがイイ感じ♪

レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EX

おぉ~! これはスポーツワゴンとしては一番人気が出そうだよね。

あれ…? WRX S4と違って、レヴォーグのほうがステアフィールがイイ感じだな、何でなんで? 不思議ちゃんですね。

ステアリングのセンターからの切り始めが、S4よりこちらのほうがクルマが動くね。

レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EXのタイヤは225/45R18のYOKOHAMA・BluEarth GT。マッチングが凄くイイ!

タイヤは18インチの225/45R18のYOKOHAMA・BluEarth GT(ブルーアースGT)。S4は245/40R18のダンロップのハイグリップタイプ。ステアリングの切り始めはこのBluEarth GT、悪くないね。

まぁ、だけど、レヴォーグの限界はやっぱ低いんだけど、S4と同じ18インチでも245/40と225/45とを使い分けているよね。

レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EX

縁石に引っ掛けるような、こういうところのSGP(スバル グローバル プラットフォーム)のボディがいいよね。縁石にチョンとタイヤのっけても、安定性は損なわれない。これね、旧型で行くとポーンッ!とはねられるから。昔ニュルで苦労したんだよ。

オットットットットッ!

適度にロールするし、足もそんなにつっぱってない。レヴォーグはワゴンとして本当によくできたクルマだよね。

レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EXの水平対向2.4L直噴エンジン

1.8Lよりもこっちの2.4Lのほうがパフォーマンスは高いので、まぁお値段もその分高いとは思うけど(1.8L GT=3,102,000円/2.4L STI Sport R EX=4,774,000円)、走り屋さんにはスポーツワゴン、おススメだよね。

レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EXのコクピット

今後、これにアウトバック…もうちょっと背の高いSUV的なステーションワゴンが仲間に加わります。アッチはきっとボルボとかアウディとか、その辺の背高い系のステーションワゴンに近いキャラなので、このレヴォーグとはまた個性が違うと思うんだけどね。

ということで、スバルはこのラインアップが揃うと、ターボ+4WDの縁日みたいな感じになりますね。

レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EXのフロントビュー
レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EXのリヤビュー
レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EXのサイドビュー


●タイヤのパフォーマンスを使い切る、限界域のコントロール性、悪くないゾ!

Gの大きいところは、やっぱり限界は低い。でも、限界のコントロール性は悪くないです。

VDC(ビークル ダイナミクス コントロール)がなかなか介入しないね~。

レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EX

スバルは限界で頑張っちゃう。ちょっとABSの作動ポイントが早いような気もするけど、横方向のヨーレイトフィードバックのところは、タイヤの摩擦力を使い切っている感じがしますね。

最近のスバルのシャシー技術は、とにかくタイヤが持っている摩擦円の力を「乾いた雑巾を絞る」みたいに、タイヤのグリップを全部、使い切る感じのブレーキ性能…ABS、VDCのチューニングが施されています。

●各社SUV祭りの今、ツーリングワゴンで頑張るスバルは偉い!

レヴォーグSTI SPORT R EX
レヴォーグSTI SPORT R EX

S4のセダンもいいけど、このレヴォーグのワゴン、いいよね。YOKOHAMA・BluEarth GTの18インチ+レヴォーグ2.4L、これはけっこう気に入りましたね。コッチのほうがS4のダンロップ18インチよりもクルマが軽く動きますね。

こぶし1個のところのステアリングの初期の動きが、こちらのほうがビルドアップする感じがします。

でも、追い込むと限界がちょっと低いので、無理な運転はできません! 雪道で乗るんだったらこっちのほうがいいよね。

ステーションワゴンが売れなくてみんなSUVに行っている時代に、スバルは本当、セダンとステーションワゴンでよく頑張っていますね。

(試乗インプレッション:清水 和夫/動画:StartYourEnginesX/アシスト:永光 やすの

【SPECIFICATIONS】
車名:SUBARU LEVORG STI SPORT R EX
全長×全幅×全高:4755×1795×1500mm
ホイールベース:2670mm
トレッド(前/後):1550/1545mm
車両車重:1630kg
最小回転半径:5.5m
エンジン:FA24水平対向4気筒DOHC16バルブ デュアルAVCS 直噴ターボ“DIT”
エンジン排気量:2387cc
ボア×ストローク:94.0×86.0mm
圧縮比:10.6
最高出力:202kW(275ps)/5600rpm
最大トルク:375Nm(38.2kgm)/2000〜4800rpm
燃料:63L/無鉛プレミアムガソリン
燃料消費量(WLTCモード):11.0km/L
駆動方式:AWD(VTD-AWD 不等&可変トルク配分電子制御AWD)
トランスミッション:スバルパフォーマンストランスミッション(CVT)
サスペンション (前/後):ストラット /ダブルウイッシュボーン
ブレーキ (前/後共):ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ (前/後共):225/45R18
車両本体価格(税込):LEVORG STI SPORT R 4,389,000円/LEVORG STI SPORT R EX 4,774,000円

【関連記事】

2.4L直噴ターボ搭載のWRX S4には、スバルらしからぬ高級感も味わえた!【スバリストのアニキ・清水和夫試乗・動画】
https://clicccar.com/2021/12/14/1141743/

清水和夫からの残暑見舞い!「スバルXV」の極寒雪道ドライブを見て暑さを乗り切れ!
https://clicccar.com/2021/08/28/1111926/

スバルの宝!! 歴代「レガシィツーリングワゴン」を清水和夫が一気乗り!★まとめ【SYE_X】
https://clicccar.com/2021/03/06/1064207/

5代目で最後のレガシィツーリングワゴンは、自動運転を見据えたアイサイト2が業界を引っ張る!by清水和夫 BR9編【SYE_X】
https://clicccar.com/2021/03/05/1063859/

サイズアップ+等長等爆へと変化しても、不易と流行が息づいているのが4代目レガシィ・ツーリングワゴンby清水和夫 BP5編【SYE_X】
https://clicccar.com/2021/02/20/1061196/

スバルマイスター清水和夫の3代目レガシィツーリングワゴン考「280ps自主規制の中、マルチリンクになって走りもユーティリティも格段にアップ!」BH5編【SYE_X】
https://clicccar.com/2021/02/05/1057899/

清水和夫、2代目レガシィツーリングワゴンに乗る。「敵機(覆面)確認の視界性能も抜群!」BG5編【SYE_X】
https://clicccar.com/2020/10/06/1023193/

歴代レガシィを清水和夫が特別試乗!「初代は平成元年生まれ。このコは運命を持って生まれたんだね」BF5編【SYE_X】
https://clicccar.com/2020/09/30/1022495/

【関連リンク】

StartYourEnginesX
https://www.youtube.com/user/StartYourEnginesX

SUBARU LEVOLG STI Sport
https://www.subaru.jp/levorg/levorg/stisport/index

この記事の著者

清水和夫 近影

清水和夫

1954年生まれ東京出身/武蔵工業大学電子通信工学科卒業。1972年のラリーデビュー以来、スーパー耐久やGT選手権など国内外の耐久レースに参加する一方、国際自動車ジャーナリストとして活動。
自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。clicccarでは自身のYouTubeチャンネル『StartYourEnginesX』でも公開している試乗インプレッションや書下ろしブログなどを執筆。
続きを見る
閉じる