【SUPER GT2019】もっと暑くなれば?課題はあるものの収穫もあったModulo勢のタイ予選

6月29・30日にタイ、チャン・インターナショナル・サーキチャン・インターナショナル・サーキットットで開催された「2019 AUTOBACS SUPER GT Round4 Chang SUPER GT RACE」。

SUPER GTでは唯一の海外戦となるタイ。29日に行われた予選ではModulo勢はどのような予選を繰り広げたのでしょうか。

タイ戦では珍しく、予選終了まで雨が降っていないというチャン・インターナショナル・サーキット。かといって照り付けるような太陽が降り注ぐというわけでもなく、たまに晴れ間が見える程度の曇り空のなかで予選が行われます。

そんな天候もあって路面温度は40度前後と意外なほど上がっていない様子で、Q1では各チームとも手探りでの走行となり、それほど大きな差がついていたわけでもありません。

1秒半の中にQ2進出マシンがすべて収まってしまうほどの僅差の中、道上龍選手のドライブによりQ1を10番手で通過したModulo KENWOOD NSX GT3。続くQ2では大津弘樹選手のドライブにより0.8秒もタイムを短縮した1分33秒023をマーク!

しかしライバルの伸びも著しく、結果は11位に甘んじてしまいます。

「ドライブフィールはよくなっているのにタイムに現れない」と語る道上選手。午前中のフリー走行からかなりいい感触を得ていたようですが、フリー走行中に大津選手がコースアウトをしてしまいます。

道上選手曰く「コースアウトの原因の一つはABSが利くとマシンの挙動が怪しくなること」とのこと。「実際にヨーロッパのNSX GT3のチームと話をしてみてもそんな挙動は起きないというけれど、ABSが利くとマシンが暴れるんですね。今のところ分かっているのはヨーロッパはピレリタイヤのワンメイクでSUPER GTは各チームが選択するタイヤでSUPER GTの方がグリップ力が高いということ。もっと路面温度が熱くなてくれれば(ABSが)きれいに利くかもしれません」。

そんな状況の中でQ2を走りタイムを更新した大津選手は「もっとうまくまとめることができればあと0.2秒は縮められたかもしれません」と語ります。この一言を聞く限り決勝では手堅いレースを期待してしまいます。

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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