【動画】新型ポルシェ911GT3のリヤ操舵はサーキットで思い通りに走るため

2013年3月12日から予約がスタートしている新型ポルシェ911GT3はニュルブルクリンク北コースを7分30秒以内で走るという超速マシンですが、その速さはエンジンだけが生み出すものではありません。

たしかに、475馬力を発生する3.8Lの水平対向エンジンとGT3専用にセットアップされた7速PDKの組み合わせは、理想的なパワートレインといえましょうが、シャシー面でも注目の技術多数なのが、このGT3 なのです。

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そうしたポイントを紹介するのが、こちらの映像。911 GT3の注目点となる、ポルシェが市販車に初採用したアクティブリヤホイールステアリング、乗り心地と走りを両立する可変式のダイナミックエンジンマウントといったテクノロジーがわかりやすく説明されています。

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アクティブリヤホイールステアリングは、いわゆる後輪も操舵させる4輪操舵システム。GT3につづいて911ターボにも採用された、この機構は将来的に他の911にも拡大すると予想される新しい試みです。

スピードによって、フロントとリヤを反対方向に切る逆位相とフロントとリヤを同じ向きに操舵する同位相を使い分けるという、この4輪操舵。ときに旋回性能を高め、ときにコーナリングの安定性を増すという風に、リヤエンジンの911に安心感をプラスするシステムとなっているようです。 

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ダイナミックエンジンマウントは、すでに採用実績のある技術ですが、こちらはエンジンマウント内に磁性体を詰め、電気を流すことで磁界によりマウントの硬さをコントロールするというもの。ハードな走行時にはマウントを引き締めることでハンドリングを向上させ、通常時にはソフトにエンジンを支えることで振動を吸収して、快適性を確保するという、こちらも二面性を持つ技術となっています。

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こうした電子制御は、ドライバーの操るという喜びをスポイルしてしまうと心配するかもしれませんが、この映像では適度にリヤを滑らせた姿勢でコーナーをクリアするなど、ドライバー優先の味付けとなっていることが確認できます。4輪操舵や可変エンジンマウントといった技術自体は日本のメーカーも、かなり以前から実現していますが、GT3での活用法は、いかにもポルシェらしいといえましょう 。

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(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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