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■炎天下の車内のこの暑さをなにかに利用できないか考えた
●ローストビーフに温泉卵、毎年恒例大好評!灼熱の車内クッキング
毎日暑い日が続くと思い出すのが、毎年恒例炎天下の灼熱車内クッキングです。
2019年のローストビーフ、2020年のローストチキンと温泉卵、そしてぶどう。
いずれも大成功を収めた調理結果でしたので、今年も何か作ってみよう…と、台所をウロウロとしていました。
すると、冷蔵庫の横に設置したいわゆる隙間家具の棚が今にも落っこちそうになっています。
経年変化で木材が歪んで棚を支えるダボの長さが足らなくなってしまっているではありませんか。
これはいかん、車内料理どころではないなと思っているところでひらめきました。
木材を変形させるのには熱を加えるのではないか! 少年の頃、竹ひごをろうそくで炙ってゴム動力飛行機の骨組みにしようとした記憶が蘇ります。
うまいこと隙間家具は外に膨らむ変形だったので内側へ押し込めばいいんじゃないか、ということで早速作業開始です。
●木材の変形に適した荷重、温度、時間は?
家具の棚板と背板を外し、垂直からの歪みを測定してみると、片側で大きいほうが3mm、少ないほうで2mmほど膨らんでいることがわかります。
どのくらいの荷重をかけて、どのくらいの温度を保ち、どのくらいの時間をかけるか、なんてのは計算しようもありませんしコントロールもできません。
なので、重さは水を入れたペットボトル4Lで約4kg、温度と時間は昼間から夕方まで置いておいて上がるところまで、ということにしました。
運転席と助手席を後端まで下げ、背もたれをフルにリクライニングさせると丁度いいアームレストの出っ張りが支点となりました。ここに家具を横にして膨らんだ部分がちょうど来るように、なおかつ重しとなるペットボトルを載せてうまくバランスするように置いて放置します。
陽も高くなった11時頃に加工を開始。直後から温度計は43℃を指しています。体温でいうと危ない領域です。
その後、午後2時位にはおそらく最高となる56℃まで上昇しています。これは子どもを車内に放置したら危ないはずです。
その後、変形が戻らないことを想定し、日没まで待ちます。午後7時位、車内温度は35℃まで下がっていました。が、これでも十分暑い。
●家具は見事元通りに、お湯はお風呂で消費しました
さて、家具の変形はどうなったでしょうか。
垂直にメジャーを当ててみると、ほぼ真っすぐになっているではありませんか! ほんの僅か0.5mmほど逆反りして内側に入っていますが、これは棚板をはめるとうまく挟んでくれていい塩梅です。
というわけで、真夏の車内が暑くってしょうがない、というときには、ドライブに出かけるのは諦めて料理か木工DIYを検討してみるのはいかがでしょうか?
注:家具など本来車内で使用する前提でないものを暑い車内に放置する場合、塗装面が剥がれて付着したり、取り返しの付かない変形や破損をする場合がありますので、十分にご注意の上、自己責任でお楽しみください。
(文・写真・企画・施工・計測・作業:編集長 小林 和久)
【追記】重しに使ったペットボトルの水の温度はちょうど40℃になっていましたので、そのままお風呂で使用しました。こんな活用だけでもいいかも知れませんね。
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