清水和夫がランドローバー「ディフェンダー」90/130で三宅島に上陸! 道なき道も行けるのだ

■ランドローバー「ディフェンダー 90/130」を清水和夫が三宅島でワクワク試乗

●ヒルディセントコントロールは頼もしいヤツだ!

マジモンのオフローダー、ランドローバー「ディフェンダー」がなんと、三宅島に上陸しました!

清水和夫がディフェンダー 90/130を三宅島で試乗
清水和夫がディフェンダー 90/130を三宅島で試乗

三宅島は、東京から南へ180kmほど行ったところの活火山で、島の大きさは山手線の内側と同じくらいだとか。ちなみにココも東京都です。船で約6時間(竹芝桟橋発着)、飛行機だと50分ほど(調布飛行場発着)で行ける、伊豆諸島の真ん中あたりに位置している島。

オフロード大好きな清水和夫が試乗
オフロード大好きな清水和夫が試乗

そこへ登場したのは、国際モータージャーナリスト・清水和夫さん。自身の愛車もレンジローバーなので、ディフェンダーにも期待度が上がります。



●ショートの「ディフェンダー90」はガソリン仕様。静かだ…♪

まずは、ディフェンダー90のガソリンから試乗
まずは、ディフェンダー90のガソリンから試乗

ディフェンダーってずっとディーゼルに乗る機会が多かったんだけど、久しぶりにガソリンエンジンに乗ると、エンジンの振動、少ないね。低速時の走りが凄く静か。90のこの重量なら、ガソリン車のトルクでも十分かも。

この2Lガソリン、良いエンジンだな。スロットルレスポンスもいいし、2000rpmくらいのトルクも十分。むしろ、低速40km/hくらいの走行では、エンジンの振動が無い分、ディーゼルよりもメリットがある気がします。

乗り心地も悪くないな。しっかりした足まわり。でも、乗り心地は悪くない。

ディフェンダーの生息地みたいな三宅島を走る!
ディフェンダーの生息地みたいな三宅島を走る!

ランドローバー社の中にはレンジローバー1本ではなくて、ディスカバリーとこのディフェンダー、3つのシリーズがあります。このディフェンダーも3ドアの90と、5ドアの100と、ストレッチした3列シートの130という、3つのボディバリエーションが出てきたので、なんか俄然、ディフェンダーの存在感が高まっている。

本格的なオフロードを考えたらシュノーケルなんてのもあるし、ハシゴも付いている。なんか楽しそうなオプションがいっぱいあるから、ディフェンダーのほうが夢があるというか、道具としての本物感と、アウトドアに引き寄せられるアドベンチャーな心がありますね。

●エアサスの車高アップだけでここまでいける!

ひゃっほ~♪ 楽し~!!
ひゃっほ~♪ 楽し~!!

これからオフロードのチャレンジです。三宅島の雄山(※「おやま」と言います笑)をこれから走ります。今は車高をエアサスで上げただけなんだけどね。まぁヒルディセントコントロール(HDC)とかいろいろ付いてるから。

ココは雨が降ると川になるのかな。だって、クルマにシュノーケルが付いているんだからね! だから、川渡りが出来ちゃう(最大渡河水深:900mm[エアサスペンション]/850mm [コイルサスペンション])。

道なき道を行く
道なき道を行く

なんかラクダの背中のコブみたい。

ただ車高を上げただけで、オールテレインはなにもいじっていない、ノーマルのまま。あと、下り坂を自動で低速で下りる機能、ヒルディセントコントロールも付いています。ESP(Electronic Stability Program/横滑り防止装置)のブレーキ制御を使いながら速度コントロールしていきます。

ディフェンダー×清水和夫
ディフェンダー×清水和夫

ドライバーがブレーキを踏むよりも、ESPでブレーキをつまめば、4つのタイヤ個々をつまみます。人間がブレーキ踏むとペダル1コだから。そこは電子制御には敵わないよね。

おぉ~なんか凄いところ登るな!

こういうアドベンチャーでお客様を遊ばせたら、面白いだろうね! ジャガー・ランドローバー・ジャパンは、どこかに山1コ買わなきゃダメだな(三宅島、買っちゃいます?)。

活火山、三宅島をディフェンダーで行く
活火山、三宅島をディフェンダーで行く

凄いゾ~!

ウワァ~!!

ゥワォ~~~!!!

さぁ、今度は下りです。下りはヒルディセント。ブレーキをかけなくてもOK。今、右足はアクセルもブレーキも踏んでいません。速度は12~13km/h、このスピードで、ブレーキ制御し、自動的に速度を減じながら下り坂を下りています。12km/hくらいに設定されてるね。

ホイールベースが短い90だと、ラクダのコブみたいな中に入っちゃうんだよな。だから、ロングホイールベースのほう(110/130)が有利かもしれないね。

●「ディフェンダー130」、ディーゼルのトルクはやっぱイイねぇ~♪

おぉ~ディーゼル、気持ちイイな♪ 上り坂に来ると、圧倒的な低速トルクの大きさ、これがモノをいうよね。

130はディーゼルなのでトルクが凄い
130はディーゼルなのでトルクが凄い

ガソリンエンジンだと回転を上げないと、こういう上りの激しいところはきついです。どうしてもエンジン回転数上がっちゃうんだけど、ディーゼルは2000~2500rpmくらいで強烈なトルクを出しますからね。こういう上りは、ディーゼル!

これより、ヒルディセントで下ります。スイッチON! ここからは、右足はアクセルもブレーキも踏みません。大体12~13km/hくらいのスピードを維持して、自動でESPのブレーキ制御、ブレーキをつまみながら速度を調整しています。今は10km/hくらいかな。

こんなところを走れるなんて!
こんなところを走れるなんて!

もちろん、アクセルを踏めばドライバーオーバーライドでもうちょっとスピードは上がるんだけど、アクセルを戻せばブレーキも踏まない状態で、10~11km/hくらいで下りてきます。

これは、3列シートの130。ホイールベースは110と一緒なんだけど、リヤタイヤから後ろをストレッチして、全長はタイヤまで入れると5.4mくらい。

でもコレ、最小回転半径デカいからね(6.1m)。やっぱ4WSみたいな技術が欲しいな。



アドベンチャーなことやアウトドア大好きな清水和夫さん、なんかウキウキ楽しそうです!三宅島の雄大さとともに、ディフェンダー90/130の走りを動画でお楽しみください!

(試乗:清水 和夫/動画:StartYourEnginesX/アシスト:永光 やすの

ディフェンダー90/130の主なスペック
ディフェンダー90/130の主なスペック

【SPECIFICATIONS 】
・DEFENDER 90 (23.5MY) ※( )内はコイルサスペンション仕様
全長×全幅×全高:4510×1995×1970(1975)mm
ホイールベース:2585mm
トレッド(前/後):1700/1685mm
カタログ重量:2100(2090)kg
最小回転半径:5.3m
乗車定員:5名
エンジン型式/種類:PT204/直列4気筒DOHCターボ
内径×行程:83.0×92.2mm
総排気量:1995cc
最高出力:221kW(300ps)/5500rpm
最大トルク:400Nm/2000rpm
燃料タンク容量:90L/無鉛プレミアム
燃費 WLTCモード:8.3km/L
駆動方式:四輪駆動
トランスミッション:8速AT
サスペンション形式(前/後):ダブルウイッシュボーン/インテグラルマルチリンク
ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前/後共):255/70R18/255/65R19/255/60R20/275/45R22
車両本体価格(税込):7,290,000円〜

・DEFENDER 130 (23.5MY)
全長×全幅×全高:5275×1995×1970mm
ホイールベース:3020mm
トレッド(前/後):1700/1685mm
カタログ重量:2540kg
最小回転半径:6.1m
乗車定員:8名
エンジン型式/種類:DT306/直列6気筒DOHCターボ
内径×行程:83.0×92.2mm
総排気量:2993cc
最高出力:221kW(300ps)/4000rpm
最大トルク:650Nm/1500-2500rpm
燃料タンク容量:85L/軽油
燃費 WLTCモード:9.9km/L
フロントモーター型式/種類:29684/同期クローポール型
モーター最大出力:13kW/5000rpm
モーター最大トルク:42Nm/2000rpm
駆動方式:四輪駆動
トランスミッション:8速AT
サスペンション形式(前/後):ダブルウイッシュボーン/インテグラルマルチリンク
ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前/後共):255/65R19/255/60R20/255/60R20/275/45R22
車両本体価格(税込):10,630,000円〜

【関連リンク】

StartYourEnginesX
https://www.youtube.com/user/StartYourEnginesX

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この記事の著者

清水和夫 近影

清水和夫

1954年生まれ東京出身/武蔵工業大学電子通信工学科卒業。1972年のラリーデビュー以来、スーパー耐久やGT選手権など国内外の耐久レースに参加する一方、国際自動車ジャーナリストとして活動。
自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。clicccarでは自身のYouTubeチャンネル『StartYourEnginesX』でも公開している試乗インプレッションや書下ろしブログなどを執筆。
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