欧州市場も注目。「コンパクトクルーザー」は次期・FJクルーザーのコンセプトモデル?

■若い顧客層をターゲットにしたコンパクトSUV

トヨタ「FJクルーザー」のエクステリア

トヨタ自動車が2003年にコンセプトカーとして公開後、2006年に北米で発売を開始したレトロ感が漂うミッドサイズのSUV「FJ Cruiser(クルーザー)」。

40系「ランドクルーザー」(1961年~)をオマージュしたモデルで、北米市場向けに開発されたものの、逆輸入車が人気を博したことから急遽日本仕様が開発され、2010年に国内発売された経緯があります。

40系ランドクルーザー

生産はグループ会社の日野自動車が担当。日本市場には右ハンドル/5速AT仕様の4WDモデルが投入され、その後、オーストラリアやニュージーランド、さらには韓国でも発売されました。

トヨタ「FJクルーザー」のリヤビュー

車両サイズは全長4,635mm、全幅1,905mm、全高1,840mmでホイールベースは2,690mm。4.0L V6エンジン(276ps/38.8kgm)を搭載するパワフルなSUVでしたが、日本仕様は2018年1月末に生産を終了。

フィリピンやサウジアラビア向け等には販売が継続されたようです。

●実は次期「FJクルーザー」のコンセプトモデル?

トヨタ「コンパクトクルーザーEV」のリヤビュー(筆者予想含む)

一方、2021年12月には“バッテリーEV戦略に関する説明会”が開催され、FJクルーザーを想起させる「コンパクトクルーザーEV」が出展され、注目を集めました。

出展車のルーフを下げてグラスエリアを縮小すると、次期「FJクルーザー」然とした姿が浮かび上がります(画像参照)。

トヨタ「コンパクトクルーザーEV」のデザインチーム

同モデルは“アイゴ クロス”のデザインを担当した、フランスのニースに拠点を置くトヨタのデザイン開発部門「トヨタED2(EDスクエア)」のチームがデザインしたもので、その頑丈でタフな外観は40系などの初期のランドクルーザーから多くのヒントを得ながら製作したと言います。

トヨタ「コンパクトクルーザーEV」のサーフボード・キャリア

ルーフにはサーフボード・キャリアを装備。丸型ヘッドランプに代わり、3連式LEDを採用するなど、近年のデザイントレンドを導入しているものの、ボンネット上のエアインテークやドアミラー、太いCピラー、頑丈そうなフロントバンパーやフェンダーガードの意匠などに「FJクルーザー」の雰囲気を強く感じさせます。

●Car Design Award 2022受賞で開発にいっそうの弾み

トヨタ「コンパクトクルーザーEV」のデザイン検討風景

そうしたなか、ED2が2022年6月10日、同モデルが“Car Design Award 2022”のコンセプトカー部門を受賞したと発表。

イタリアの自動車デザイン専門誌「Auto&Design」が1984年に設立した賞で、世界の権威ある11名の専門家で構成される審査員により選出。

トヨタ「コンパクトクルーザーEV」のマウンテン仕様

今回の受賞に際し、トヨタは新たにイエローボディの「ビーチ仕様」や、シルバーボディの「ランドスケープ仕様」、グリーンボディの「マウンテン仕様」を公開しました。

トヨタ「コンパクトクルーザーEV」のビーチ仕様(筆者予想含む)

中でもイエローは、FJクルーザーのボディカラー「Sun Fusion」を彷彿させます。

ED2によると、「コンパクトクルーザーEV」はアクティブなアウトドアレジャーを楽しむ都市部の若い顧客層をターゲットにデザインしたそう。

豊田章男社長も昨年末のEV説明会の場で数年後の発売を公約しているだけに、今後の国内デビューが大いに注目されます。

Avanti Yasunori

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【関連リンク】

Car Design Award 2022
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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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