100%モーターで走るBEVの運転経験者は6,940名中17%。約2割がレンタカーで体験し所有者は1%

■全国6940名に電気自動車に関してアンケート調査

カーボンニュートラルに向けたクルマの電動化が進む昨今、各自動車メーカーでは、BEV(100%電動モーターで走る電気自動車)のラインアップを拡充中。また、政府も2021年に「2035年以降の日本でのガソリン車・ディーゼル車の販売禁止」という方針を発表し、EVシフトが加速しています。

全国6940名に電気自動車に関してアンケート調査
トヨタ初のBEV、bZ4X

そんな中、一般ユーザーは、実際、BEVに対し、今後の購入を検討するなど、どんな意識を持っているのでしょうか? また、すでに所有している人や、運転した経験がある人はどれくらいいるのでしょうか?

時間貸し駐車場「タイムズ」やカーシェアリングサービス「タイムズカー」などを手掛けるパーク24は、同社が運営するドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」の会員約930万人(2022年3月末現在)のうち6940名に対し、「電気自動車」に関するアンケート調査を実施。

その結果、クルマ保有者のうちBEVを保有している人は1%、運転したことが「ある」人は約2割の17%で、そのうち27%がレンタカーで体験したことなどが分かりました。

●保有するのはレギュラーガソリン車が73%

今回の調査は、2022年2月16日〜2月22日の期間、インターネットによるアンケートによって行われたものです。なお、ここでは、BEVを電気自動車と表現し、エンジンとモーターで走るハイブリッド車やプラグインハイブリッド車とは区別しています。

アンケートでは、まず、「クルマ保有者が保有しているクルマのエンジンタイプ」について質問。結果は以下の通りです。

1位:「レギュラーガソリン車」 73%
2位:「ハイブリッド車」 18%
3位:「ハイオクガソリン車」 14%
4位:「ディーゼル車」 4%
5位:「電気自動車」 1%
5位:「プラグインハイブリッド車」 1%
*水素自動車は0%

全国6940名に電気自動車に関してアンケート調査
保有するクルマのタイプ(出展:パーク24)

この結果について、パーク24は、「電気自動車の保有率は2016年の(同社)調査開始以来1%からほぼ変動していません」といいます。

また、日本自動車販売協会連合会が発表した「燃料別販売台数(乗用車)」(2021年1月〜12月の新車販売台数合計と電気自動車販売台数合計より比率を算出)によれば、2021年の国内新車販売台数に占める電気自動車の割合は約1%であり、今回の調査と同率になるといっています。

●電気自動車の運転経験は「レンタカー」が最多

次に、調査では、「電気自動車を運転したことがあるか」を質問。その結果、「ある」と答えた人は17%で、この傾向は年代別でも大きな違いはなかったそうです。

全国6940名に電気自動車に関してアンケート調査
電気自動車を運転したことがあるか(出展:パーク24)

また、電気自動車を運転したことがある人に、「何で運転したか」も質問。その結果は以下の通りです。

1位:「レンタカー」 27%
2位:「カーシェアリング」 24%
3位:「家族や友人・知人から借りたクルマ」 12%
3位:「自家用車」 12%
5位:「一緒に外出した人のクルマ」 10%
「そのほか」 23%

なお、「そのほか」では、「社有車」や「カーディーラーやイベントでの試乗」という回答があったそうです。

●購入については「価格が手ごろになったら」が1位

さらに、調査では、電気自動車を保有していない人に、「電気自動車がどのようになったら購入するか」についても聞いています。その結果は次のようになりました。

1位:「価格が手ごろになったら」 38%
2位:「購入するつもりはない」 22%
3位:「EVステーションが増えたら」 18%
4位:「航続距離に不安がなくなったら」 12%
5位:「好きな車種があったら」 8%
「そのほか」 2%

全国6940名に電気自動車に関してアンケート調査
電気自動車がどのようになったら購入するか(出展:パーク24)

ちなみに、この結果を年代別に見ると、20代以下と30代は「好きな車種があったら」が「航続距離に不安がなくなったら」を僅差で上回っており、他の年代よりも車種へのこだわりが強いことが伺えるといいます。

また、60代以上は「購入するつもりはない」が約3割となり、他の年代に比べ電気自動車の購入意欲が低いことがわかります。

●1回充電あたりの航続距離は3人に2人が「知らない」

電気自動車については、まだまだ航続距離の問題もあり、実際に今回の調査でも、「航続距離に不安がなくなったら」購入すると答えている人も12%いました。

全国6940名に電気自動車に関してアンケート調査
1回充電あたりの航続距離を知らない人も多い

そこで、調査では、「電気自動車の1回充電あたりの航続距離を知っているか」についても質問(なお、ここでいう航続距離は、乗用車タイプのカタログ記載値)。

その結果、3人に2人が「知らない」と回答。なお、航続距離を知っている人の過半数は、アンケート実施時に発売されている主な乗用車タイプの航続距離「256km〜505m(WLTCモード)」を認識していたといいます。

参考までに、主な国産車種の航続距離(WLTCモード)は以下の通りです(アンケート実施時の販売モデル)。

【日産】
「リーフ」:450km(60kWhバッテリー搭載のe+)
「アリアB6」:470km(66kWhバッテリー搭載車)
【ホンダ】
「Honda e」:283km
【マツダ】
「MX-30 EVモデル」:256km
【レクサス】
「UX300e」:367km

全国6940名に電気自動車に関してアンケート調査
日産・アリア

ちなみに、トヨタが5月12日に発売した初のBEV「bZ4X」はFWD559km、4WD540kmといいますから、カタログ値の航続距離は上記モデルより長いようですね。

ともあれ、今回の調査によれば、まだまだ一般ユーザーは電気自動車について購入などにも慎重のようですね。トヨタが、bZ4Xの個人ユーザー提供を、当面サブスクリプションサービスの「キント(KINTO)」のみで展開するという方針を出していることも、こうしたユーザー意識が大きく関連していることが伺えます。

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マツダ・MX-30 EVモデル

ちなみに、今回調査を実施したパーク24でも、運営するカーシェアリングサービス「タイムズカー」で、首都圏・関西圏を中心に約100台の電気自動車を配備しているとのこと。

電気自動車に対して価格や航続距離の面などで不安を感じている場合は、まずはカーシェアリングサービスなどを活用し、体験してみるのも手かもしれませんね。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

平塚 直樹

平塚 直樹 近影
自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、クルマ選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!