旧車オーナーに聞いてみた。週1回は愛車に乗る人が6割以上。所有目的は「運転を楽しむため!」

■旧車オーナーに運転頻度や利用目的を調査

昔からのクルマ好きを中心に、最近人気が高い旧車。古いクルマには、今のモデルにはない味わい深い乗り味があったり、デザインにも趣があったりします。が、一方で、故障すると部品が手に入らないなどで困ったり、維持費にお金が掛かる傾向にあります。

そのため、あまり頻繁に乗らないオーナーも多いようなイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか? また、例え維持費などにお金が掛かっても、所有する目的にはどんなものがあるのでしょうか?

旧車の利用目的調査
旧車オーナーに運転頻度や利用目的を調査(写真はマツダ・RX-7の右がFC型、左がFD型)

旧車に特化した買取サービス「旧車王」を運営するカレント自動車では、旧車に興味のある173名を対象に、旧車の運転頻度と利用目的についてアンケート調査を実施。

その結果、回答者の6割以上が1週間に1回以上は旧車に乗っていることや、55.5%が「運転を楽しむため」に所有していることなどが分かりました。

●「週1回以上乗る」人が上位3位を占める

今回の調査は、2021年12月21日〜2021年12月27日の期間に、「2010年式以前のクルマを旧車と定義」して実施されたものです。

アンケートでは、まず「所有している(過去にしていた)旧車にどのくらいの頻度で乗るか(乗っていたか)」について質問。その結果は以下の通りです。

1位:「週5回以上」 28.9%
2位:「週1回程度」 17.9%
3位:「週2〜3回程度」 17.3%
4位:「月に1回未満」 11.6%
5位:「月に2回程度」 9.8%
6位:「月に1回程度」 7.5%
7位:「その他」 6.9%

旧車の利用目的調査
所有する旧車の運転頻度(出展:カレント自動車)

最多だったのは「週5回以上」ですが、上位3位までが週1回以上乗ると回答しており、その割合は全体の64.1%と、過半数以上を占めています。

一方で、4位の「月に1回未満」と回答したユーザーが全体の1割を超えていることにも注目です。これにより、日常的に使うこととは違う目的で、旧車を所有しているユーザーも一定数いることが推測できます。

ちなみに、「その他」には、「車検が切れて2年乗っていない」「2年に1度」といった回答もあったそうです。

旧車の利用目的調査
旧車は乗り味などに深い味わいがある一方、維持費が高い傾向にある(写真は日産・スカイラインGT-Rシリーズ)

これら結果により、滅多に乗りはしなくても、所有する旧車を手放さないユーザーもいることがわかります。きっと、動かせなくても、そのモデルが好きだとか、愛着があるなどの理由があるのでしょうね。

●旧車特有の「運転の楽しさ」が魅力!?

次に、アンケートでは、「所有している旧車の利用目的」について質問。結果は以下の通りです。

1位:「運転を楽しむため」 55.5%
2位:「通勤・通学」 14.5%
3位:「買い物などの日常利用」 12.7%
4位:「観賞用・コレクション」 11.6%
5位:「仲間とドライブに行くため」 2.9%
7位:「その他」2.9%

旧車の利用目的調査
所有する旧車の利用目的(出展:カレント自動車)

上のように、最も回答数が多かったのは「運転を楽しむため」の55.5%。旧車が好きで所有しているユーザーは、現行車種にはない旧車ならではの運転の楽しさや走行性能などに魅力を感じているようです。

また、2位には「通勤・通学」14.5%、3位には「買い物などの日常利用」が入っていることで、旧車オーナーの中でも、愛車を移動手段として所有しているユーザーも多くいることが伺えます。

旧車の利用目的調査
旧車は「運転を楽しむ」ために所有する日値が多い(写真はトヨタ・カローラレビンのAE86型)

ちなみに、「観賞用・コレクション」と回答したユーザーも1割以上いることから、クルマを走らせる意外の目的で所有しているユーザーも一定数いるようです。

前述の乗る頻度が「月に1回未満」のユーザーも1割以上いましたから、そういった人たちの中には鑑賞やコレクションとして旧車を持っているオーナーもいるのでしょうね。

●旧車オーナーはクルマを複数持つ人が多い

さらに、アンケートでは、「旧車に限らず、所有している車の台数」についても質問。結果は以下の通りです。

1位:「1台」 38.2%
2位:「2台」 27.7%
3位:「3台」 23.1%
4位:「5台以上」 5.8%
5位:「4台」 5.2%

旧車の利用目的調査
旧車以外も含めた所有するクルマの台数(出展:カレント自動車)

最多だったのは「1台」ですが、逆にいうと、2位以下を合計すると、2台以上所有しているオーナーは全体の61.8%と過半数を超えます。

前述の利用目的で「運転を楽しむため」という人が最多だったことや、「観賞用・コレクション用」という人も一定数いることから類推すると、「楽しむためのクルマ」として旧車を所有する一方、日常の移動手段としては別のクルマを所有するユーザーも多いことが伺えます。

このように、今回のアンケート調査をみる限りでは、旧車はやはり、乗ったり、眺めたりすることで「楽しむ」ために所有しているオーナーが多いようです。

また、普段使いもする人が一定数いる一方、移動手段としては別のクルマを持つ人も多いことが分かりました。やはり、趣味として「旧車」を楽しむ層が多いということですね。

(文:平塚 直樹 *写真はすべてイメージです)

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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