相場上昇中につき買うなら急げ! 三菱ランサーエボリューションの狙い目は顔が個性的なVIIIだ!!【中古スポーツカー・バイヤーズガイド】

■ランエボの完成形といえるVIの人気は高値安定中!

●ファイナルエディションの相場は500万円を超える

近年、モータースポーツのイメージが薄れつつある三菱自動車ですが、1990年代から2000年代初頭までは、世界ラリー選手権WRCで何度もチャンピオンを獲得した強豪メーカーでした。その原動力は「ランエボ」、ランサーエボリューションの存在です。国産高性能車の代名詞である4WDターボを武器に、ラリーやレースで大活躍しました。

ですが現在、ランエボは新車を購入できません。最後のモデルとなったランサーエボリューション・ファイナルエディションが2015年に1000台の限定販売がされ、有終の美を飾りました。これを最後に、ベースモデルであるランサーも生産を終了してしまい、現在は台湾市場でその名が継続されているだけです。

生産終了から早くも4年が経ったランエボは現在、中古車市場で熱い存在です。ファイナルエディションの相場は500万円を超え、走行距離が極端に少ないものだと600万円、700万円にもなります。ただ、最終世代のランエボXは、それ以前のランエボと比べ別モデルという扱いになっています。それはエンジンが4G63型から4B11型に変更されてボディも刷新、さらにツインクラッチ方式のATであるSSTが採用されるなど、まったく新しいモデルとして開発されたからです。

だから、今でもランエボIXまでの旧型を愛好しているファンは少なくありません。そして現在、中古車市場で古いモデルに注目が集まっています。

【ランサーエボリューションの軌跡】

evo1
1992年に発売された初代ランサーエボリューション。通称エボIが中古車市場に出回ることは稀です。
evo2
1994年に大幅改良されたランサーエボリューションII。こちらも現在は希少車扱いされています。
evo3
1995年にエンジン出力が270psになったランサーエボリューションIII。やはり中古車は少ないです。
evo4
1996年に新型となった第二世代ランサーエボリューションのIV。少ないながらも流通しています。
evo5
1998年に全幅が広がり3ナンバーボディになったランサーエボリューションV。今も高い人気を誇ります。
evo6
1999年にランサーエボリューションVIへ進化します。限定車トミ・マキネンエディションが大人気です。
evo7
2001年にランサーセディアベースとなったランサーエボリューションVII。中古車相場は比較的低めです。
evo8
2003年にエボリューションVIIIに進化。ブーレイ顔と呼ばれるスタイルが不評で中古車相場も低めです。
evo9
2005年にシリーズ初のMIVECエンジンとなったランサーエボリューションIX。中古車市場では高値安定です。
evo10
2007年にランサーエボリューションXへ進化します。ファイナルエディションは今でも500万円以上です。

今回、ランサーエボリューションの中古車がどう推移しているのか聞くため、数多くの在庫を抱えているGT-Garage@Gulliverさんを訪問しました。

この記事の著者

増田満 近影

増田満

複数の自動車雑誌編集部を転々とした末、ノスタルジックヒーロー編集部で落ち着き旧車の世界にどっぷり浸かる。青春時代を過ごした1980年代への郷愁から80年代車専門誌も立ち上げ、ノスヒロは編集長まで務めたものの会社に馴染めず独立。
国産旧型車や古いバイクなどの情報を、雑誌やインターネットを通じて発信している。仕事だけでなく趣味でも古い車とバイクに触れる毎日で、車庫に籠り部品を磨いたり組み直していることに至福を感じている。
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