輸入車では珍しい3列フル7シーターのスライドドア装備。ミニバンなのに走りが爽快【フォルクスワーゲン シャラン TDI】

●3列ミニバンなのに快適な走り。サードシートも快適サイズ

シャランTDIハイライン

フォルクスワーゲンで最も大きい3列シート・ミニバン、シャランにディーゼルエンジンのTDIユニットを搭載したモデルが設定されました。

このシャランTDIハイラインの価格は529万6000円(消費税10%込。オプション含まず)で、10月1日(火)より発売されます。

シャランTDIハイライン

ボディサイズは全長4855mm、全幅1910mmで全高は1765mmとなります。

ゴルフシリーズにも似たボディデザインからサイズ感がなかなかつかみづらいのですが、アルファードよりも10cmほど短く、幅は6cmほど広く、全高が17cmほど低いというもの……って、例を出したらシャラン・サイズの異質ぶりが目立って余計にわかりにくくなりましたね、すみません。

つまり一般的なミニバンよりも全高がとても低いので車両全体が小さく見え、乗用車的な雰囲気を身につけることができているのでしょう。

シャランTDIハイライン

なお、輸入車において3列シートのミニバンでありながらスライドドアを持つモデルというのは大変珍しいです。同社のゴルフ トゥーランはスイングドアですし、スライドドアを持つルノー カングーは2列シートですから。

シャランTDIハイラインのインパネ

インパネも外観同様にゴルフ的な乗用車的なものです。

エアコンは運転席と助手席の区分はもちろん後席も独立して温度をコントロールできる3ゾーン方式。最新の静電タッチ方式もかっこいいですが、シャランのそれは物理スイッチでして、操作がしやすいです。

シャランTDIハイラインのフロントシート

シャランのリアシートの素晴らしい点は、3列目まで含めて非常にサイズがたっぷりしていて大人の実用に適する点です。実際、2列目シートの3席と3列目シートの2席の座面のサイズは全く同じなのです。

シャランTDIハイラインのセカンドシート
シャランTDIハイラインのサードシート

ラゲッジを見てみましょう。電動開閉ゲートを採用しています。3列目シートを使用した状態でも300Lのラゲッジ容量があります。

シャランTDIハイラインのラゲッジ

また、助手席を倒すことで最大2.95Mの長い荷物も積むことができます。

セカンドシートを倒した状態でも広々

採用された2Lディーゼルターボエンジンは最高出力が177ps/3500~4000rpm、最大トルクが38.8kgm/1750~3250rpmとなります。6速DSGと組み合わされます。

シャランTDIハイラインのエンジン
シャランTDIハイラインのシフト

エンジンは低速から非常に力強いトルクを発生してくれます。1900kgと決して軽くはないボディですけれども、アクセルをほんの少し踏むだけで機敏に反応してくれます。

また、ここ一番で加速が必要な際にはさらに強いパワーとトルクを瞬時に与えてくれます。

シャランTDIハイライン

フロントがストラットで、リヤがマルチリンク式のサスペンションは非常に高級なもの。直進でも路面の微細な凹凸をも押さえ込んでくれていることで、ありがたみがわかります。

シャランTDIハイラインのフロントサス
シャランTDIハイラインのリアサス

またコーナリングでの安定感も全高1.8m近い3列シート・ミニバンということを忘れるほど非常に軽快で気持ちの良いものです。

シャランTDIハイライン

家族のためのミニバンでは走りは我慢をするもの、と思っている方は一度車両を試乗してみてください。ミニバンへの見方が大きく変わると思いますよ。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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