「追い上げの大津」が本領発揮!? Modulo CIVICがもてぎ戦優勝【スーパー耐久2019】

●チャンピオンも見えてきた! 豪華すぎる(?)ドライバーラインナップで優勝。

9月14日〜15日に「ツインリンクもてぎ」で開催された、ピレリスーパー耐久シリーズ第5戦「もてぎスーパー耐久5時間レース」。

Modulo CIVIC
Modulo CIVIC

9月15日正午に5時間レースのスタートが切られます。予選によりST-TCRクラスの4位からスタートしたModulo CIVICは快調にスタートしていきますが、序盤はCIVIC TCRが性能調整によってライバルのアウディ勢より100kgも重くなってしまったため、なかなか前に出ることができません。

Modulo CIVIC
Modulo CIVIC

しかしトップを走っていたアウディ勢の1台がブレーキトラブルで勝負権を失うと、繰り上がって順位を上げていきます。

大津弘樹選手
大津弘樹選手

Modulo CIVICはジェントルマンドライバー2名、プロドライバー2名というドライバー構成で、義務ピットイン3回を4名のドライバーでこなします。最終第4スティントを担当する大津弘樹選手はスタートドライバーがピットに戻ってくるとすぐさま交換されたタイヤをチェックし、セカンドドライバーに無線で報告をします。

大津弘樹選手と遠藤光博選手
大津弘樹選手と遠藤光博選手

また大津選手はタイヤの状況やラップタイムデータなどを、今走ってきたばかりの遠藤光博選手に見せながらアドバイスをするなど、ドライバーとしてだけではなくアドバイザーとしても活躍しているようです。

中野信治 選手
中野信治 選手

またプロドライバーとしてはF1を走っていた中野信治選手も参加。

植松忠雄選手
植松忠雄選手

そしてSUPER GTなどにも参戦した実績がありジェントルマンドライバーと言うにはあまりにも経験豊富な植松忠雄選手も参加しています。

Modulo CIVIC
Modulo CIVIC

このドライバーラインアップと素早いピットワークをこなすピットクルーの活躍により、最後のピットインまでに2位まで浮上。

最後のピットイン
最後のピットイン

そして迎えた最後のピットイン。この時も順位は2位のまま。

Modulo CIVIC
Modulo CIVIC

大津選手に交代しピットアウトしたときにはトップとのタイム差は約30秒。残り時間は1時間少々。

Modulo CIVIC
Modulo CIVIC

最近はSUPER GTでも「追い上げの大津」と言われる大津選手。ここからの追い上げが本当に凄まじい。100kgの重量差がありながらもなんと残り時間46分でトップを走るアウディRS3 LMSに追いつき、追い抜いたのです。

Modulo CIVIC
Modulo CIVIC

その後は完全にトップを独走!危なげなくチェッカーフラッグをくぐり抜けていきました。

優勝を喜ぶ選手たち
優勝を喜ぶ選手たち

この優勝により、ST-TCRクラスでランキングトップと0.5ポイント差の2位となったModulo CIVIC。

ST-TCR表彰式
ST-TCR表彰式

SUGO3時間レース、富士24時間レースをリタイアしてしまいチャンピオンから見放されたかのように見えたModulo CIVICですが、オートポリスとこのもてぎの5時間を2連勝して一気にランキングトップと0.5ポイント差の2位に踊りでたのです。

ST-TCR表彰式スパークリングファイト
表彰式のスパークリングファイト

とはいえチャンピオンとなるためには最終戦岡山で是が非でも優勝を勝ち取らなくてはいけません。観ている方も最終戦まで気が抜けないスーパー耐久シリーズ。最終戦の岡山3時間レースは11月9日・10日に岡山国際サーキットで開催です。

(写真・文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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