VW・ティグアン 4MOTION(4WD)の滑りやすい坂道での実力は?【Volkswagen Tech Day 2019】

●RAV4とライバル争いを続ける実力派SUVの真価をチェック

2019年4月、GKNドライブラインプルービンググラウンドで行われた「Volkswagen Tech Day」に参加しました。今回はプレス向けで、フォルクスワーゲンの先進安全装備をテストコースで体感できるというものです。

メニューは多彩で、私が最初に体感したのは登坂路。用意されたティグアン4MOTION(4WD)を使い、上り20%、下り30%の登坂路をヒルディセントアシスト(ヒルディセントコントロール)などを使ってクリアしていきます。

上り坂の途中に氷上並に滑りやすい路面の0.1ミュー(片側のみ)、圧雪路並の0.3ミューといった路面を、水を流して人工的に作り出し、坂の途中で停止してから再始動するというもの。

第5世代のハルデックスカップリングを採用したティグアン4MOTION。電子制御システムである「4MOTION アクティブコントロール」のドライブモードを「オフロード」にして再発進させると、思い切りアクセルを踏み込まない限り、呆気ないほど簡単に再スタートができます。なお、タイヤはサマータイヤを装着していました。

下り坂も片側のみ低ミュー路が用意されていて、「ヒルディセントアシスト」をオンにしておけば、速度が30km/h以下で固定され、ドライバーはステアリング操作に集中できるわけです。

2回目以降は、少しラフにアクセルを踏み込む、滑りやすい路面での発進性をチェックしました。ラフに踏み込むと、当然リヤタイヤが左右に暴れます。

しかし、「オフロード」モードでは、ESC(横滑り防止装置)よりも駆動力を優先させて、スリップしている片方のタイヤはブレーキをコントロール、もう片方のタイヤに駆動力を伝えることで、再発進が可能になります。これはリヤだけでなくフロントも瞬時(同時)に行われます。

こうした滑りやすい路面でも路面状態に応じて前後輪のトルク配分を可変させることで、トラクションを確保していることになります。なお、ティグアン4MOTIONは、0%~100%の範囲で制御され、前後輪の駆動トルクは「100:0」~「50:50」で配分される制御。

インストラクターの同乗走行で、下り坂もヒルディセントを使う、バックで下るという体験もできました。雪道などでは下りの凍結路を下りる(バックする)シーンもあり得るだけに頼もしい装備です。

ティグアンに後から加わった4MOTION仕様の人気が高いそうですが、雪上やオフロードコースなどを安心して走行できるのを確認できました。世界でトヨタRAV4とライバル争いを続ける実力派SUVの真価を垣間見ることができました。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘

塚田勝弘 近影
1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。クルマ、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。