東北の玄関口となった八戸では、人手の多さでは日本最大級ともいわれる舘鼻岸壁の朝市を冷やかしてから、国道340号線のワインディングを楽しみました。
XC60のハンドリングはリニアで、SUVにありがちな応答遅れなどは気になりません。ドライブモードを「ダイナミック」にするとエアサスペンションが20mmダウンし、エンジンやトランスミッションの特性も高回転型にシフトします。ワインディングをかなりのペースで飛ばすことも可能ですが、残念なのはシフトのマニュアル操作。シフトレバーだけでなくパドルシフトが可能になれば、その魅力がいっそう引き出せると思いました。
南郷ICから八戸自動車道に乗り、東北道経由で東京を目指します。
今回、XC60 D4で望外の収穫だったのは、オプションのエアサスペンションが実現する極上の乗り心地でした。渋滞に付き従うような低速域から東北道での高速走行まで、ボディが不快に揺動することは皆無。実に当たりが柔らかく、懐の深い乗り味を提供してくれるのです。純正装着のタイヤ(ミシュラン・ラチチュードスポーツ3。235/55R19)も効いていると思うのですが、同乗するHカメラマンが思わず漏らした「しかしこのクルマ、いい乗り心地だねえ」という言葉が耳に残りました。