エンジンの魅力だけじゃない。ロングドライブで分かったボルボ・XC60 D4の無敵っぷり

東北の玄関口となった八戸では、人手の多さでは日本最大級ともいわれる舘鼻岸壁の朝市を冷やかしてから、国道340号線のワインディングを楽しみました。

 

XC60のハンドリングはリニアで、SUVにありがちな応答遅れなどは気になりません。ドライブモードを「ダイナミック」にするとエアサスペンションが20mmダウンし、エンジンやトランスミッションの特性も高回転型にシフトします。ワインディングをかなりのペースで飛ばすことも可能ですが、残念なのはシフトのマニュアル操作。シフトレバーだけでなくパドルシフトが可能になれば、その魅力がいっそう引き出せると思いました。

南郷ICから八戸自動車道に乗り、東北道経由で東京を目指します。

今回、XC60 D4で望外の収穫だったのは、オプションのエアサスペンションが実現する極上の乗り心地でした。渋滞に付き従うような低速域から東北道での高速走行まで、ボディが不快に揺動することは皆無。実に当たりが柔らかく、懐の深い乗り味を提供してくれるのです。純正装着のタイヤ(ミシュラン・ラチチュードスポーツ3。235/55R19)も効いていると思うのですが、同乗するHカメラマンが思わず漏らした「しかしこのクルマ、いい乗り心地だねえ」という言葉が耳に残りました。

 

この記事の著者

角田伸幸 近影

角田伸幸

1963年、群馬県のプロレタリアートの家庭に生まれる(笑)。富士重工の新米工員だった父親がスバル360の開発に立ち会っためぐり合わせか、その息子も昭和期によくいた「走っている車の名前が全部言える子供」として育つ。
上京して社会人になるも車以上に情熱を注げる対象が見つけられず、自動車メディアを転々。「ベストカー」「XaCAR」で副編集長を務めたのち、ポリフォニー・デジタルにてPlayStation用ソフトウェア「グランツーリスモ」シリーズのテキストライティングに携わる。すでに老境に至るも新しモノ好きで、CASEやパワートレインの行方に興味津々。日本ディープラーニング協会ジェネラリスト検定取得。大好物は豚ホルモン(ガツとカシラ)。
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