【日産セレナe-POWER試乗】オプション込み430万円のMクラスミニバン、その価格に含まれる専用装備は?

日産の新しいパワートレイン「e-POWER」を搭載したセレナe-POWERに試乗しました。試乗したグレードは3ナンバーボディのハイウェイスターの、最上級グレードとなる「ハイウェイスターV」。1.2リッター3気筒エンジンですが、車両価格は340万4160円となっています。従来の内燃機関の感覚でとらえると高価に思えるかもしれませんが、ハイブリッド車としては大きめのバッテリーを積んでいますから、そうした内容を考えるとけっして高いとは感じません。

ちなみに、2.0リッター・マイルドハイブリッドのパワートレインを持つセレナと、新登場したセレナe-POWERを同じ「ハイウェイスター」グレードで比べてみると、前者が267万8400円、後者が317万8400円。なんと50万円の価格差があります。この差を省燃費性能の違いと考えるとe-POWERを選ぶ経済合理性はないように思えるでしょう。しかし、e-POWERの魅力がワンペダルドライブによるスムースな加減速と新しい体験にあると考えれば、その価格差に納得できるはず。いえ、納得できる人がオーナーになるのでしょう。

とはいえ、外観ではそれほど変わっていないように思えるセレナe-POWERですから、もうちょっと変えてほしかったという声もあるかもしれません。ちなみに、セレナe-POWERの外観上の変更点は、空力パーツがメイン。専用アルミホイールと、テールゲートに追加されたサイドスポイラー、そしてフロントグリルのブルーラインや3本ラインの追加されたテールレンズがe-POWERグレードであることを示します。インテリアでは、e-POWER専用シフトノブ、1列目シート間に設置されたセンターコンソールトレイ、そしてアームレスト付きのキャプテンシートとなった2列目が主な変更点となっています。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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