高速道路でプロボックスが飛ばしてる理由が判明【その2】

個タクのロイヤルは……。

タクシーのコンフォート性能

「まとめると、バン車には“道具感がある”ということになります。手応えをはじめ、さわるところの感触がどこもわかりやすい。操作した結果としておきていることがわかりやすくて、その反応に対する次の操作も決めやすい。反応がリニア、といったりします。自分が運転するクルマが、常に自分の手の内にいてくれる感じ、ですね。自分の管理下に置けている感じ」

--んー……。

営業バンが高速道路をぶっ飛ばせる理由6

「たとえばの話、柄を握った感じがフワフワで、しかも気がついたらまな板まで切ってしまっていた--なんていう包丁は、道具としてマズいですよね」

--はい。コワいです。危ないです。手の内にあって手の内にない道具。

「そういえば先日、タクシーに乗って驚きました」

--ほう。

「某社のタクシー車両でしたが、乗り心地がものすごく快適で」

--あ、コンフォートの性能が高かったんですね。

「降りるとき運転手さんに“ちょっと待って”といって、タイヤの銘柄を確認してしまいました」

--(笑)。

「減りにくいこと重視の、普通のタクシー専用タイヤでした。次に乗った個人タクシーのクルマは乗用車で、ロイヤルなんとかという豪華な仕様でしたが乗り心地はよくありませんでした。その格差にまたビックリ。あの2台の乗り心地を較べたら誰もが、おそらく10人中9人は、貨物車(タクシー車両)の乗り心地のほうが断然いいというでしょう」

--はい。というわけで、営業バンの速さのヒミツがわかってきました。

「でも、高速道路の追い越し車線をトバしているバン車が多い大きな要因は、燃料代が自腹ではないことかもしれません。だから安心してトバしてしまう」

--(笑)。

営業バンが高速道路をぶっ飛ばせる理由3

 いかがだったでしょうか。プロボックス/サクシードなどは、意外に安心して走れるから飛ばせるんだってことがわかってきました。一部、業界人にも人気がありますもんね。

あ、だからといって、くれぐれも営業車向きのクルマで飛ばしてくださいとオススメしているわけじゃないので、安全な速度で余裕を持って走ってくださいね。

(clicccar編集長 小林 和久)

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この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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