トヨタとマツダの資本提携で、ついにマツダの「アノ車」がフルモデルチェンジ!?

トヨタとマツダが資本提携に関する合意を発表しました。

三菱自動車が日産の傘下になった昨年に続き、今年は実質的なGMの欧州ブランドである「オペル」がPSA(プジョー&シトロエン)買収されるなど、世界的な業界再編が相次いでいます。

昨日のスクープに続いて、

トヨタ自動車株式会社とマツダ株式会社は、 本日、持続的な協業関係のさらなる強化を目的として、業務資本提携に関する合意書を締結いたしましたので、以下のとおりお知らせいたします。

という書き出しのプレスリリースがトヨタとマツダの連名で発行され、記者会見もおこなわれました。

そのリリースには、具体的な合意内容も書かれているので興味本位だけでちょっと見てみましょう。

1.米国での完成車の生産合弁会社の設立

共同でアメリカに工場を作り、トヨタがカローラ、マツダは北米に投入するクロスオーバーモデルを作るそうです。トランプ大統領が聞いたら泣いて喜ぶに違いありません。たくさん儲けてくださいね。

2.電気自動車の共同技術開発

電気自動車を共同で開発する……というと何だかすごいことのように思えますが、よく読むと「共同開発の詳細は今後、検討してまいります」とのこと。つまり「やろうと思っているけれど内容は先送り」ってことみたいですね。電気自動車でもスカイアクティブか?

3.コネクティッド・先進安全技術を含む次世代の領域での協業

まずは「マツダコネクト」にMONET、じゃなくてG-BOOK……でもなくて「Tコネクト」が搭載される、と読める気もしますがどうでしょう? 他社に対して後れを取っていた車載ナビの通信機能が強化されるのであれば、将来のマツダ車オーナーにとっては朗報です。Tコネクトはプローブカー情報が使えたりと便利ですからね。車々間通信や路車間通信に関してはトヨタが保有する技術がマツダ車にも搭載されると書いてありますね。

4.商品補完の拡充

今回注目したいのはこの項目。北米ではデミオセダンをベースにした車両をトヨタにOEM供給してトヨタ車として販売していますが、どうやらそれが日本国内でも展開されそうな気配になってきました。

海外の工場なんかの話は偉い人に任せておけばいいと思いますが、日本で新型車が発売されるとなると見過ごせませんよね。身近な話題だけに。

さらに、プレスリリースによると「日本 においてトヨタからマツダに小型商用2ボックスバンを供給いたします」とのこと。ほら、もうピンと来た人がいることでしょう。アレですよ、あれ。ついにあれが新型になるという先取り情報が、このプレスリリースから読み取れるのです。

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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