【ネオ・クラシックカー・グッドデザイン太鼓判】in オートモビル カウンシル2018(スバル・日産編)

80~90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズの番外編。8月3日より5日まで幕張メッセで開催された「オートモビル カウンシル2018」から国産車ブースを取り上げます。最終回の3回目はスバルと日産ブースです。

新型フォレスターの発表から間もないスバルは「SUBARU SUVの進化と系譜」をテーマとし、初代レオーネ登場の経緯をメインに企画しました。この中で、ネオ・クラシック太鼓判としては2台を取り上げます。

1993年発表の2代目レガシィは、メルセデス・ベンツで活躍したオリビエ・ブーレイ氏が参加。薄型のランプと台形グリルというシンプルな構成ながら繊細な個性を表現。たった1本のキャラクターラインが面質を上げるサイドボディもまた繊細で、若干荒削りだった初代をエレガントに変身させました。

ワゴンは初代のプロポーションを踏襲しましたが、やはり横長のリアランプを持つセダンは独自のまとまりを獲得。また、後に追加された写真のグランドワゴンでは大型のバンパーやサイドモールが与えられましたが、ベースのエレガントさを失わなかったのが見識でした。

1997年登場の初代フォレスターは、乗用車とSUVのそれぞれの機能を高次元で融合させるコンセプトです。大型のフロントランプとグリルを持った厚みのあるボディはSUV的ですが、ここに載るキャビンはレガシィを想起させるワゴン的な造形で独特のスタイルを獲得。

シンプルな面のサイドボディにはブリスターフェンダーが与えられ、SUVの力感もしっかり表現。また、先のレガシィグランドワゴン同様、シルバーとのツートンカラー仕様では上級イメージを与えました。

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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