走ると音楽が聞こえる道路、「メロディーロード」を知ってますか!?

「メロディーライン」とか「メロディーロード」ってご存知ですか?

先日のドライブで、ふしぎな体験をしました。箱根の峠道を気持ちよく走っていたら、タイヤ付近から音が聞こえてきたんです。

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いやいや、キーっていうスキール音(タイヤが鳴く音)じゃありません。音楽が鳴っているみたい、いや、音楽が流れたんですよ。「ふーじーはにっぽんいーちーのーやまー」って。やばい、空耳か? それとも大地のパワー? それともまさか……?

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最初はタイヤの異常が生じたのかと思いました。でも、そうじゃないんですよね。だって音楽になっているんです。ちゃーんとメロディーが流れているんです。タイヤの異常で音楽が流れるなんて、そんな偶然あるわけない(笑) やっぱりやっぱり超常現象?

で、そのメロディーは、どうもタイヤが発生する音で生じているっぽい。そう感じた僕は、さっそく調べてみました。

それで、走るとメロディを流してくれる道路は「メロディーロード」とか「メロディライン」だと判明しました。

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さらに調べると、道路に溝を刻むことでタイヤと路面の接触により音を発生させ、溝を調整することで音をメロディーとして聞こえるようにした道なんだそうです。音は周波数により耳に聞こえる高さ(音階)が変ってくるので、その特性を利用して音階を設定しメロディーを奏でるようにしているというわけですね。

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そして全国には、いろんなメロディーを奏でる道路があるみたいですよ。僕が箱根で聞いた「ふじの山」のようにその地域に関連した曲もあれば、童謡やアニメの曲も。

たとえば……
「知床旅情」北海道
「スカボロー・フェア」長野県
「いつも何度でも (映画『千と千尋の神隠し』主題歌)」群馬県
「見上げてごらん夜の星を」和歌山県
「ゲゲゲの鬼太郎」鳥取県
「さんぽ(となりのトトロ)」広島県
「森のくまさん」広島県
やっぱり、思わず口ずさんじゃうような有名な曲が多いですね。

そんなメロディーロード、特に童謡やアニメの曲は子供に聞かせて体験させてあげれば、たとえグズっていたとしてもとたんにニッコリと笑顔になるはず。ドライブデートでは、会話のネタがなくなって静まり気味の車内が盛り上げること間違いなしでしょ!
いずれにせよ、このメロディーロードをドライブの目的の一つにくわえるのは絶対にオススメ。 この仕掛け、百聞は一見にしかず、というか「百聞は一体験にしかず」。とにかく行って走ってみれば、その凄さに驚かされますよ。

ちなみに、群馬県の榛名湖近くにはこんなところがありました。こちらはメロディーラインという名称のようで、ダイハツのあのCMに使われたから、この夏はちょっとした観光スポットになっちゃいそう。

「カコッカコッカコー」って聞こえますけど、ちょっとテンポが微妙でしたかね。

(工藤貴宏)  

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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