ジュークRが走ったけど、ベースのジュークターボはどんな感じ?

ジュークRの走行動画が公開された上にモーターショーではJUKE NISMOというコンセプトモデルまで登場したジューク。

正直言ってトヨタの86よりJUKE NISMOの方が欲しい筆者です。

だったらベースになったジュークのターボはどんな感じなの?
ということで日産のご好意によりジュークのターボ、それもGT FOURという4WDモデルをお借りして、サトリアのラリーカーの取材のために高崎、そして榛名山へと出かけて行きました。

途中で富岡市の富岡製糸工場にも寄ったりしましたが、このデザインはかなり目立ちますね。観光バスから降りた観光客が注ぐ視線を一身に浴びての撮影はこちらが恥ずかしくなるほど。

では、乗るとどうなの?
いやぁ、とんでもなく速い。エンジンがヒュンヒュンと高回転まで回るのはさておき、速度が上がってもぜんぜん怖くないボディーがすごいの一言。1.5のジュークではここまで飛ばせないから気がつかなかったけど、このボディーはかなりすごい。

スイッチの切り替えでフルタイム4WDとFFに切り換えることが出来るのですが、よっぽどのことが無い限りFFで充分速い。特に高速道路の巡航は。

しかし、山道の登坂だと駆動力が逃げやすいので4WDスイッチをON!す・・・すげぇ加速! 
これって、1.6のターボでしょ?ゴルフのGTI(2リッターターボ)みたいな加速するんですけど・・・。

トルクが24.5kgf・mもあるのに車重1380kgですから加速が強いのは当然か?いや、ここはやはりボディーが強いから駆動が逃げないのかもしれない。

ターボと4WDがついて1.5より200kgも重くなっているはずなのに、走ると全然重くないんですよ、これ。むしろこっちのほうが軽い気がする。コーナーの入りもかなり素直だし、立ち上がりはターボと4WDでバビューンだし。ある意味かなり過激かも。

ジュークRはさておき、JUKE NISMOはエンジンチューンしなくてもいいんじゃないかな?と思うくらいこのエンジンはいい!クロスオーバーのカタチに誤魔化されがちですけど、これは立派なスポーツ車です。ライバルはミニのクロスオーバーCooper Sだとはっきり言い切ります。あっちはジュークターボより120万円高いけど。

難点はシートだけ。唯一にして最大の難点になっています。今、自分で所有しているVWポロGTIと比べてしまうとどうしても収まりが悪い。オプションでいいからもうチョットまともなイスが無いものかと。自分で買ったらレカロ入れちゃうからシートレスで売ってくれといいたい。

でも、カーナビがいらなければ本体250万円でお釣りがくるのに、全体的な満足感はすごい。トヨタの86を独身で5年ローンで買って授かり婚で3年で手放すのなら、ジュークターボで5年ローン組んだほうが現実的じゃないかな。チャイルドシートも簡単に着くし。

周囲の20代の女性にはトヨタの86はオタクっぽいと不評ですが、1.5のジュークを試乗したときには女性人気も高かったし、そこはターボも同じでしょう。21世紀のデートカーです。その上、速いし。

ちなみに中野-関越-富岡-一般道-高崎-峠道-榛名山-前橋-関越-中野の平均燃費11.2km/L。この速さでこの燃費はまたしても脅威でしょう。

筆者が今、真剣に欲しがっている国産車です。シート持ち込むからその分値引きして。

(北森涼介)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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