■ドライバーは道を譲られても歩行者を先に横断させなければならない?
ツイッター上で「横断歩道で歩行者が道を譲ったので通行したら切符を切られた」というツイートが話題となっています。
歩行者が「先にどうぞ」と車に道を譲るのはよく見る光景だが、こちらは譲られた直後に警察に歩行者妨害でつい先日捕まったドライバーの映像。
警察は歩行者が譲ったと言っても違反と主張して切符を切ったが、これについて異論がある↓ pic.twitter.com/vpRidktTGV— 藤吉修崇@YouTuber弁護士•税理士 (@fujiyoshi_ben) June 27, 2022
アップしているのは藤吉修崇@YouTuber弁護士•税理士さん。どうやら弁護士さんのようですね。
さらに、その違反行為とされた状況についてもツイート。
通行を妨げないとは邪魔をしないと言うことであり、譲られた場合に車が先に行くことを歩行者妨害とするのは明らかに条文の拡大解釈であり、これでは安心して車に乗れない。
この動画を観て欲しいのだけど、通行人は先に行ってくれとはっきり意思表示をしている。
これを妨害と言うのは納得できない。 pic.twitter.com/CPBOH4cVs3— 藤吉修崇@YouTuber弁護士•税理士 (@fujiyoshi_ben) June 27, 2022
この件に関し、藤吉修崇弁護士は、山梨県警と警視庁に事実関係を電話で確認。その様子の動画もYou Tube上にアップされています。
山梨県警、警視庁ともに、横断歩道では歩行者優先が原則で歩行者を先に渡らせなければならないが、道を譲られた場合は切符を切らないように指導している、とのこと。
道を譲った歩行者の前を先に通行するのに切符を切らないのは当たり前じゃないか!って思います。が、やり取りから判断すると、道交法の解釈として、歩行者が道を譲ったとしても車両は歩行者を先に渡らせなければならない、と言っているようにも聞こえます。
しかし、普通に考えれば歩行者が道を譲ったら横断する意思が停止しているわけで、その時点でその人は横断歩行者ではない、と判断すべきと思えますが、それでも歩行者を先に行かすべきなのでしょうか。こういった現実にそぐわない解釈は昭和30年代くらいに交通戦争と言われた時代に生まれ、それから変わっていないのが問題なのでは?と想像します。
横断歩道を渡ろうとしている人がいても止まらないドライバーが多いのは問題です。それは取り締まってもいいかと思いますが、歩行者とドライバーがリアルにコミニュケーションを取っているのに、そこに水を指すような取り締まりはスムーズで安全な交通の育成に反する行為だと思います。
法律も法の解釈も、人がより良く生活するためにあるもの、との考えに立ち返って運用してもらいたいものですね。
(クリッカー編集長 小林和久)