目次
■ロータリーが大好きというハートが伝わってくるRE雨宮
毎年、駐車場からもっとも近い位置にブースを出すのが、ロータリーチューンでおなじみのRE雨宮自動車。何しろ東京オートサロンの前身である、東京エキサイティングカーショーの時代からずっと出展し続けているという、チューニング界の神様みたいな存在なのです。
●こんなことやるのは世界で雨さんだけ! テスタロッサにロータリーを搭載
フェラーリファンが見たら激怒しちゃいそうなのがこの「IMS Ferrarari and RE雨宮」。
フェラーリのようなモデルになると、ネジ1本までオリジナルにこだわる…なんて人が多いのですが、雨さんはそんなことは関係ありません。エンジンはなんといってもロータリーなんです。
「これってあのテスタ?」と聞いたら「そう、オレが乗っていたテスタロッサ」と返ってきました。さすがです雨さん。
テスタロッサに4ローターエンジンを搭載、オリジナルのエアロパーツの装着によって、もはやこのマシンがかつてテスタロッサであったことはほぼ不明。
その証拠は、フロントに残された跳ね馬のエンブレムだけかもしれません。
ボディやエンジンだけでなく、ショックもオリジナル。シートはBRIDE、ホイールはエンケイです。
●そしてフェラーリよりもこっちを見ていけ!というNCロードスター
雨さんに「やっぱりこのテスタロッサがメインですよね」と確認すると、「それよりこっちだよ。こっちのほうが新しいし、注目のモデル」と言っていたのが、NCロードスターに13Bエンジンを搭載したモデル。
思えば、雨さんのことが伝説となったのがマツダのシャンテという軽自動車に12Aロータリーを搭載したマシンでした。
つまり、非力なレシプロエンジンを積むマツダ車にロータリーエンジンを搭載して、無敵のハイパワーモデルに仕上げるというのが雨さんの原点なのだと再確認できます。
もちろん、単純に13Bを積んだだけでなく、タービンはTD06-25Gに変更するなどのフルチューンバージョン。ビビッドなレッド内装はBRIDのZETAをベースとしたもの。ショックはエンドレスのファンクションをベースにしたRE雨宮スペシャルとなっています。
●RX-8は2台展示、もちろんブルピンFDも健在
ロータリーエンジンを搭載するモデルのなかで、もっともリーズナブルにベース車が購入できるモデルがRX-8でしょう。
そんなRX-8をベースに、つまりとっても現実味のあるモデルとなる2台も展示されました。
白いRX-8は「RE雨宮ストリート8」と名付けられたコンプリートカーで、安心してサーキット走行も可能(スペックボードには1分05秒台で周回可能とまで明記されていました)とされているマシン。
エンジンは標準搭載の13Bですが、RE雨宮のサイドポートハウジングやスーパーインテークボックス、オイルクーラー、バッテリー移設などさまざまに手が入れられています。
そのほかにも、マフラーやステンレスマニホールドもRE雨宮製に変更。デフとクラッチはOS技研製となっています。
ブルーのマシンも基本的には同様のチューンニング内容ですが、ホイールが1インチ太く(タイヤは白もブルーも275/35R18で同サイズ)なっているほか、足まわりがフルピロボール化されていてサーキットメインのセッティングとなっています。エアロパーツも完全にサーキット仕様となっています。
(文・写真:諸星 陽一)