■次期アルファードのラジエターグリルはさらに大型化?
トヨタの人気ミニバン、3代目「アルファード」。同車はそれまで販売台数が姉妹車のヴェルファイアよりも下回っていましたが、2018年以降にパワーバランスが逆転。
コロナ禍にもかかわらず、現在も年間9万台以上を販売するほどの人気車種となっており、その要因の一つに挙げられるのが、迫力満点のラジエターグリル意匠。
ちなみに、トヨタが現在のように押し出し感の強いフロントマスクをアルファードに採用したのは2015年1月発売の3代目から。
それまでの端正な顔立ちから一変。さらに2018年1月のマイナーチェンジで、ヘッドランプの薄型化やグリル/バンパー意匠のモディファイを受けて現在の姿に至っています。
3代目の発売当初は違和感があったものの、日本人デザイナーの和田智氏が発案したアウディA6の「シングルフレームグリル」以降、BMWの「キドニーグリル」など欧州各社でグリルの大型化が進み、さらにはレクサスも4代目GS以降、上下グリルを一体化した「スピンドルグリル」を導入するなど、次第に国内市場においても大型グリルが常態化。
世界的にラジエターグリルの大型化が進むなか、現在ではアルファードのキャラクターとして定着した感がありますが、本年末頃の登場が予想される次期モデルでは、さらに迫力を増したフロントマスクが採用されるようです。
●ホンダは流行に左右されず独自路線を目指す!?
一方、ホンダはこうした一連の流れからいち早く脱却する方向で進んでいるようで、その傾向が如実に現れ出したのが2020年2月デビューの4代目となる現行「フィット(FIT)」。
先代までのフロントマスクから一転、癒し系の意匠を採用。あえて存在感のあるラジエターグリルを廃し、フロントまわり全体にシンプルで穏やかな印象を与えるデザインを採用することにより、「親しみを感じる表情」を追求したそうです。
こうした方向性は2021年4月発売の2代目「ヴェゼル」でも継承されており、ラジエターグリルをフロントバンパーの一部に見たて、スリット状の開口を設定する程度に留められています。
さらに先頃公開された6代目ステップワゴンにおいても、先代比でグリルサイズやメッキモール面積がミニマム化されており、どことなく2代目ステップワゴンを彷彿させる意匠となっています。
このように、流行を追わず、豪華さや迫力を意図的に排除したデザインを採用するにあたっては、社内でも議論が数多くなされたと推測されますが、その一方で個性の強いデザインについても飽きが来るのが早いという側面を持ち併せているため、今後ホンダの読みが功を奏して販売増に繋がった際に、他のメーカーがどのような策に出るのかが注目されます。
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