目次
■2020年はコロナウイルスの世界的な拡大で先行きは不透明、メーカー再編にも影響か
●国内メーカー再編の動きは見えてきたが、世界的な動きについてはまだ流動的
現在国内には、乗用車系自動車メーカーが8社あります。以前から、市場の小さい日本には多すぎると言われ、そのうち淘汰されるであろうと予想されてきました。しかし、提携と解消を繰り返しながらも、現在も8社すべてが生き残っています。
国内自動車メーカー8社の成り立ちから最近の動向について、概説していきます。
●国内自動車産業の概要
1904年に国産初の蒸気自動車(山羽式蒸気自動車)、1907年に国産初のガソリン車(タクリー号)が生産されてから100年余り経ち、日本は世界有数の自動車大国へと成長しました。
現在、乗用車を生産する主要メーカーは8社あり、業界トップのトヨタは2012年に世界一になり、現在もVWやルノー・日産・三菱連合と熾烈なシェア争いをしています。
また国内メーカーのほとんどは、生き残りをかけて国内外の他社と資本提携や技術提携を結んでおり、まだその動きは流動的です。
●トヨタ・ダイハツ・スバル
業界1位のトヨタは、低コストと品質管理を徹底し、2018年度の売上高は30兆円を超え、ダイハツとスバルを資本傘下に収めています。ダイハツは連結子会社から2016年に完全子会社になり、スバルはトヨタが筆頭株主になっています。
最近、トヨタはスズキとマツダの両社と今後資本提携することで合意しました。トヨタの全方位体制は着々と進んでいます。
筆頭株主にトヨタを迎えたスバルですが、4WDや水平対向エンジン、運転支援技術など独自性を維持した開発を効率的に行っています。
ダイハツは軽自動車のトップメーカーとして、トヨタでは生産してない軽自動車を主力としています。
●日産・三菱
日産は1999年にルノーと提携を結び、ルノーが日産の株式の43.4%を有しています。また、2016年には三菱自動車の株式の34%を取得して、筆頭株主になりました。日産と三菱は協業により、両者それぞれの強みであるEVやPHEVなどの電動化技術に注力しています。
2018年のルノー・日産・三菱3社連合の生産台数は、トヨタを抑えて世界第2位でした。ところが、2018年カルロス・ゴーンが金融商品取引法違反、2019年には特別背任法で起訴され、CEOの座から追放されました。
この影響か、2019年度は赤字に転落し、新体制で再出発を図っていますが、ルノーとの関係は盤石ではありません。
●ホンダ
自動車メーカーの世界的な再編が進む中、ホンダは一貫して独立独歩で突き進んでいます。最近は普通乗用車のヒットに恵まれていませんが、2011年から投入した軽自動車のNシリーズが好調で、国内シェア2位を奪還しました。
かつては高機能なFF車と高性能エンジンが特長でしたが、現在国内ではハイブリッド車と軽自動車が人気を得ています。
●マツダ
長くフォードと資本提携関係にありましたが、2015年までにすべての株式を売却して関係を解消しました。2017年には、トヨタとの関係を従来の業務提携から資本提携にステップアップすることに合意しました。
2010年以降は、SKYACTIVシリーズでパワートレインを一新して、内燃機関の進化のポテンシャルと必要性をアピールしています。電動化よりも内燃機関の進化を追求して存在感を示しています。
●スズキ
軽自動車を中心とした小型4輪車で確固たる地位を築き、軽自動車分野では長年トップシェアでしたが、2007年度以降はトップの座をダイハツに譲っています。世界的には、アジア(特にインド)地域で圧倒的な強さを維持しています。
2009年にはフォルクスワーゲンと包括的提携を結びましたがうまく機能しませんでした。支配下に置きたいワーゲンと、対等な関係であるべきという姿勢のスズキとの間で折り合いがつかず、スズキによる提携解消の係争が続きました。最終的に関係解消が成立したのは2016年でした。
現在はトヨタとの資本提携に合意して、さらなる飛躍をねらっています。
2020年はコロナウイルスの影響が予測できず、先行き不透明な状況が続いていますが、メーカーにとって最悪な年になることは否めません。
本章では、国内自動車メーカー8社の起源や歩み、代表的なモデルについて、それぞれ個別に解説しています。
(Mr.ソラン)
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