日産自動車の「ニッサン ハイパーパンク」は、クリエーターやアーティストに向けたコンパクトクロスオーバーEV【ジャパンモビリティショー2023】

■バイオセンシングセンサーによりドライバーの健康状態などを検知することが可能

日産自動車は「ジャパンモビリティショー2023」に向けて、順次、EVのコンセプトカーを事前に発表しています。トヨタも同じ戦略をとっていて、従来のようにモーターショーで正真正銘、世界初公開というコンセプトカーは減りつつあるのかもしれません。

「ニッサン ハイパーパンク」のエクステリア
「ニッサン ハイパーパンク」のエクステリア

2023年10月19日に発表されたのは、EVコンセプトカーの第4弾となる「ニッサン ハイパーパンク」。自己表現と創造性を高めることができるコンパクトクロスオーバーEVと位置づけられています。

前衛的でスタイリッシュなデザインが目を惹く「ニッサン ハイパーパンク」は、コンテンツクリエイターやインフルエンサー、アーティストをはじめとするスタイルとイノベーションを重視するユーザーがターゲットです。

「ニッサン ハイパーパンク」のリヤビュー
「ニッサン ハイパーパンク」のリヤビュー

エクステリアデザインは、立体的で多角形を強調することで、車とデジタルの融合を表現。空力性能にも優れたデザインやミニマルな意匠からは、時代と逆行するような、力強さを感じさせるスタイルが表現されています。

これまでの常識にとらわれることなく、他者とは異なる自己表現をしたい、というオーナーやユーザーのマインドと、新技術やデザインにチャレンジする日産らしさが具現化されています。

「ニッサン ハイパーパンク」のイメージ
「ニッサン ハイパーパンク」のイメージ

カラフルな色彩のボディカラーも見どころです。見る角度や光の当たり方で色の見え方が変わります。ショートオーバーハングに、23インチの大径ホイールが装着された安定感のあるスタンスは、市街地もオフロードも走れる多用途な車の特徴を表現。また、ボディの表面と一体化された多角形な形状を強調するヘッドライトやテールランプ、リヤシグネチャーも個性を強調しています。

インテリアは、和紙や折り紙がモチーフです。和のテイストを感じさせながら、デジタルとアートが融合する室内空間を実現したとのこと。たとえば、車載カメラが撮影した車周辺の景色の映像を、AIがユーザーの好みに応じて、日本文化の象徴である漫画調の景色や様々なグラフィックパターンの景色に変換。ドライバーを囲むように配置された3面ディスプレイに映し出されるなど、現実とメタバースの世界が融合した空間を楽しむことができます。

「ニッサン ハイパーパンク」のインテリア
「ニッサン ハイパーパンク」のインテリア

また、ヘッドレストにバイオセンシングセンサーが内蔵され、ドライバーの健康状態などを検知することが可能です。検知結果をもとに、AIがドライバーの気分を解析。気分に合わせて自動的に照明を調整したり、室内空間に統合されたスピーカーから最適な音楽を流したりすることで、クリエーターの創作意欲をかき立てます。

「ニッサン ハイパーパンク」のフロントマスク
「ニッサン ハイパーパンク」のフロントマスク

創作活動に必要なデバイスは、いつでもどこでも車載バッテリーから充電、使用することができます。仲間とイベントなどを行う際には、「V2X(Vehicle-to-everything)」機能により、必要な電力を車から供給することも可能です。

「クロス新宿ビジョン」の3D展示イメージ
「クロス新宿ビジョン」の3D展示イメージ

なお、2023年10月19日から10月25日まで、「クロス新宿ビジョン」で、3D調で未来感あふれるダイナミックなEVコンセプトカー4台の映像が、期間限定で放映されます。さらに10月25日からは、「フォートナイト」内で、人気ゲームを通じてEVコンセプトカーの世界観を体験できる「Electrify the World」も公開されます。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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