スズキとパナソニックの共同開発による新ジャンル原付一種、電動化された「チョイノリ」が披露【ジャパンモビリティショー2023】

■パナソニック サイクルテックと共同開発した折りたたみ電動モペッド「e-PO(イーポ)」 を世界初公開

ジャパンモビリティショー2023[2023年10月26日(木)~11月5日(日)/東京ビッグサイト]でスズキは、四輪・二輪だけでなく、次世代のモビリティ(移動体)など多彩なコンセプトモデルをワールドプレミア、ジャパンプレミアします。

●「e-PO(イーポ)」 は、原付一種相当の折り畳み電動モペッド

折りたたみ電動モペッド「e-PO(イーポ)」を世界初公開
折りたたみ電動モペッド「e-PO(イーポ)」を世界初公開

参考出品の「e-PO(イーポ)」 は原付一種(50cc)相当の折り畳み電動モペッド。新ジャンル原付一種を謳い、以前お伝えしたように、パナソニック サイクルテックと共同開発されています。「自転車」+「電動アシスト自転車」+「evバイク」と、新しいシティコミューターとして企画。

折りたたみ電動モペッド「e-PO(イーポ)」のリヤまわり
折りたたみ電動モペッド「e-PO(イーポ)」のリヤまわり

パナソニック製の電動アシスト自転車と共通のバッテリーを採用。コストや利便性、信頼性などの利点が考えられます。

フル電動、アシスト走行、ペダル走行が可能な超軽量設計とされていて、原付一種として十分な走行性能を備えます。また、折りたたみ式ですので、車などに積んで出かけたり輪行バックに入れれば、電車で遠くまで出かけたりできます。

電動モペッド「e-PO(イーポ)」の折りたたみ時
電動モペッド「e-PO(イーポ)」の折りたたみ時

【e-PO主要諸元(参考値)】
●サイズ:全長1520×全幅570×全高930mm
●シート高:79-95.5mm
●タイヤサイズ:フロント18-2.125、リヤ20-2.125

世界初公開される「e-choinori(イーチョイノリ)」
世界初公開される「e-choinori(イーチョイノリ)」

●あの「チョイノリ」が電動化され「e-choinori」となって帰ってくる!?

「e-choinori(イーチョイノリ)」 は、折りたたみ電動モペッド「e-PO(イーポ)」と同様に、パナソニック サイクルテック製電動アシスト自転車のバッテリー、駆動ユニットが採用された原付一種相当のEVスクーターです。2003年に発売された50ccスクーター「チョイノリ」がベース。

「e-choinori」が座面下にヘルメットが収まる
「e-choinori」が座面下にヘルメットが収まる

チョイノリは2003年2月に5万9800円で発売され、「2003年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞」をはじめ、数多くの賞に輝いています。

「e-choinori(イーチョイノリ)」の走行シーン
「e-choinori(イーチョイノリ)」の走行イメージ

「e-choinori」は、シンプルかつ軽量な車体とバッテリーにより、誰でも気軽に近距離移動が楽しめるモデルとして参考出品されます。「e-choinori」も、先述の折りたたみ電動モペッド「e-PO」も電動アシスト自転車と同じように、バッテリーを外して家の中などで気軽に充電できます。

【e-choinori主要諸元(参考値)】
●サイズ:全長1500×全幅600×全高1015mm
●シート高:680mm
●前後タイヤサイズ:80/90-10

●電動スクーターの実証実験車「e-BURGMAN(イーバーグマン)」 を参考出品

電動スクーターの実証実験車「e-BURGMAN(イーバーグマン)」
電動スクーターの実証実験車「e-BURGMAN(イーバーグマン)」

「e-BURGMAN(イーバーグマン)」は、「Gachaco(ガチャコ)」が提供する交換式バッテリーシェアリングサービスを使い、2023年4月より実証実験が開始された原付二種の電動スクーターです。

台湾では、電動スクーターと交換式バッテリーを使ったGogoro(ゴゴロ)社やKYMCO(キムコ)が先行しています。Gachacoは、ENEOS、ホンダ、カワサキ、スズキ、ヤマハ発動機の5社が2022年3月に設立。電動二輪車の共通仕様バッテリーのシェアリングサービス提供と、シェアリングサービスのためのインフラ整備を目的として掲げています。

ガチャコ交換式バッテリーを採用する
ガチャコ交換式バッテリーを採用する

参考出品される実証実験車の「e-BURGMAN(イーバーグマン)」は、ガチャコ交換式バッテリーが搭載された原付二種スクーターです。2023年4月東京から実証実験が開始され、現在は大阪で実証実験が行われています。

水素エンジンバーグマンの試験車両であるHYDROGENを技術展示
水素エンジンバーグマンの試験車両であるHYDROGENを技術展示

そのほか、二輪車では技術展示として、水素エンジンバーグマン(試験車両)HYDROGENが登場。スズキは、カーボンニュートラルの実現に向け、全方位戦略である「マルチパスウェイ」の取り組みのひとつとして、水素エンジンの研究開発を行っています。

市販モデル「バーグマン 400 ABS」に70MPaの水素タンクと水素エンジンが搭載された、試験車両のカットモデルを。会場では、説明パネルや走行動画も公開され、同社の水素エンジンの取り組みが紹介されます。

水素エンジンバーグマン(試験車両)HYDROGENの充填イメージ
水素エンジンバーグマン(試験車両)HYDROGENの充填イメージ

二輪車ではほかにも「Hayabusa」、新型「V-STROM 250SX」が、またがり可能な車両として展示される予定です。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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