真夏の車内は超高温! 絶対にクルマに放置してはいけない物とは!?

■炎天下の車内は灼熱…絶対に置き去りにしてはいけないものとは

昨今は地球温暖化の影響もあり、35度以上の猛暑日が続くこともめずらしくない
昨今は地球温暖化の影響もあり、35度以上の猛暑日が続くこともめずらしくない

夏はレジャーや旅行などで、ドライブをする機会も増えますよね。真夏の炎天下では、クルマの中の温度はとても危険なレベルに達することがあります。

JAFの実験では、エンジンを停止させてわずか30分後に車内温度は約45度を記録し、その後も上昇を続けることがわかりました。

こんな状況では、車内に放置したものは大きなダメージを受けますし、思わぬハプニングにつながることもあります。

そこで今回は、真夏の車内に置いてはいけない物を解説します。

●ペットボトル飲料が破裂する?

高温の車内にペットボトルを放置すると、破裂する可能性がある
高温の車内にペットボトルを放置すると、破裂する可能性がある

ドライブ中に缶コーヒーやペットボトルのお茶、ジュースを飲む人は多いですよね。クルマから離れるときに、面倒だからと飲み物を車内に放置してしまうこともあるかもしれません。しかし、これはとても危険な行為です。

ペットボトル飲料は、高温になることでパンパンに膨れて破裂することがあります。車内にジュースが飛び散ってベタベタになってしまうと、掃除をするのも大変ですよね。また破裂まではしなくても、膨張していることでフタを開ける瞬間にフタが飛んできてケガをするリスクもあります。

東京都の調査では、ペットボトル飲料を夏場に車内に放置した経験がある人は70%を超え、実際にペットボトル容器の破裂などで危険な思いをした人は12%に達しています。

●食べ物を放置して車内が汚れたり食中毒のリスクも

たとえ短時間であっても、高温の車内に食べ物を放置するのは危険
たとえ短時間であっても、高温の車内に食べ物を放置するのは危険

食材の買い物に行った帰りにちょっと寄り道したり、ドライブ中に食べかけのおやつをそのままにしたりと、ついクルマの中に食べ物を置いたまま離れてしまうこともあるかもしれません。

チョコレートやアイスクリームなどは溶けてしまって食べられなくなりますし、肉や魚などの生鮮食品は腐敗して、異臭を放つ可能性もあります。さらに、高温の車内に置かれた物を食べることで、食中毒になるリスクも上がります。

政府の広報でも、細菌による食中毒は夏場に多く発生するため、食材の買い物に行った帰りは寄り道をしないように呼びかけています。

●スマートフォンやノートパソコンが発火する?

スマートフォンは、今や誰もが持ち歩いている物ですよね。また、仕事で使うノートパソコンなどをクルマに積んでいる人も多いでしょう。こうした電子機器も、荷物が増えるからと、ついつい車内に放置しがちな物の代表例です。

スマートフォンやノートパソコンなどの電子機器は、高温に弱く、内部の回路やバッテリーに損傷を与えて故障してしまうことがあります。また、内部のバッテリーが高温になることで、膨張したり最悪の場合は発火して車両火災につながる可能性もあります。

●ガスライターや缶スプレーは非常に危険

直射日光が当たるクルマのダッシュボードは、表面温度が70度以上に達することもある
直射日光が当たるクルマのダッシュボードは、表面温度が70度以上に達することもある

タバコを吸う人は誰もが持っているのがガスライター。また、キャンプやアウトドアに出かけるときは、虫よけスプレーなどを荷物の中に入れている人も多いでしょう。小さな物なので、ついうっかりと車内に置き忘れてしまうこともあるかもしれません。

ガスライターやスプレー缶には可燃性ガスや液体が含まれており、高温になると圧力が上昇し、最悪の場合は爆発・炎上のリスクもあります。周囲の人の命まで危険にさらすことになるので、ガスライターやスプレー缶を放置することは絶対にやめましょう。

●子どもや高齢者、ペットを置き去りにしない

「物」ではありませんが、車内に残すべきでないのが子どもや高齢者、ペットなどです。毎年夏になると、スーパーやパチンコ店などの駐車場で、車内に残された子どもや高齢者、ペットが熱中症になってしまうというニュースをよく耳にしますよね。

また、エアコンを効かせておけばいいだろうとエンジンをかけたままにすると、子どもがギアなどを勝手に操作してクルマが動いてしまい、新たな事故が発生することもあります。

「少しの間だから…」という気持ちから取り返しのつかないことになりかねないので、車内に置き去りにするのではなく、必ず一緒に連れて行くようにしましょう。


真夏の車内に置いてはいけない物(人・ペット)について解説しました。車内の高温状態は健康や安全に悪影響を与え、事件や事故に発展する可能性もあります。これらのことに気を付けながら、安全で楽しいカーライフを送りましょう。

(鈴木 僚太[ピーコックブルー])

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