ヤマハ発動機が農業用途に自動飛行機能を追加した産業用無人ヘリコプター「FAZER R AP」を新開発

■散布作業の効率化や操縦者の負担軽減に寄与

ヤマハ発動機は、農業や林業などの分野で活躍する産業用無人ヘリコプターを開発・リリースしています。

このほど、農業用途の産業用無人ヘリコプター「FAZER R」に、自動飛行機能が追加された新製品「FAZER R AP(フェザー アール エーピー)」を開発したと明らかにしました。自動飛行機能に加えて、散布効率を向上させる機能も追加されています。

ヤマハ発動機 FAZER R
こちらは、2016年10月発表の従来型「FAZER R」

新製品の「FAZER R AP」は、初心者でも運用が容易な新型自動飛行用アプリケーション「agFMS-IIh」を使った自動航行により、高精度な直線長距離散布による大規模ほ場での散布に対応しています。

さらに、自動飛行時にボタン操作で作動する自動離着陸機能を用意。細かなスティック操作をすることなく、容易な自動離着陸が可能だそうです。

また、利便性の高いリモートエンジンスタートが採用され、機体に接近することなく、適正な距離を保った状態でエンジンスタートが可能。

ほかにも、産業用マルチローター「YMR」シリーズの新機種「YMR-II」と同様に、ベテランユーザーが詳細に飛行設定できる「プロフェッショナルモード」のほか、ビギナーでも簡単に飛行設定ができる「シンプルモード」が搭載されています。

「シンプルモード」では、ガイドに沿った操作により簡単に設定が完了します。また、高精度な測位を実現するRTK方式(現場で取得した衛星データと周辺の電子基準点の観測データから作成された補正情報を組み合わせ、リアルタイムで測量を行う方式)は、従来の基準局モジュールを用いるRTK-GNSS方式、基準局モジュールが不要なネットワーク型RTK-GNSS方式の両方から選択できます。

ヤマハ発動機 FAZER R AP
新製品の「FAZER R AP」は、農業用途に自動飛行機能を追加

新製品の「FAZER R AP」は、高度な操縦技術が求められる無人ヘリコプターに自動飛行機能を追加することで、操縦者の負担を軽減するとともに、農薬や肥料などの散布作業の効率化や散布品質の均一化にも寄与する利点があります。

なお、2022年10月12日~14日に千葉県の幕張メッセで開催される「第12回農業Week」の同社ブースに、同製品が参考出品されます。

(塚田勝弘)

【関連リンク】

農業Week 2022
https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/agriexpo-week2022/

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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