キャンプやアウトドア初心者に超おすすめの『三菱スターキャンプ』その理由は?

■クルマを使った体験が大事! 「モノより思い出」の三菱スターキャンプが3年ぶりに復活

クルマそのものも大事だけど、クルマを使った体験も大切なんじゃないかな。最近、そう感じることが増えました。

アウトドアを楽しむ三菱車ユーザー(&他社ユーザー)が集結

それは例えば、ポルシェが世界各地に常設のコースを用意してその魅力を最大限に引き出せる「ポルシェエクスペリエンスセンター」だったり、ホンダがNSXやType Rのオーナーを対象とするサーキットの催しだったり、最近ではレクサスが「LX」のオーナー向けの体験用オフロードコースも計画していたりします。いずれも体験を通じてクルマを持つ喜びや楽しみをオーナーに提供する役割を果たす場になるわけです。

三菱自動車が主催する「スターキャンプ」も、体験を提供する場。1991年にスタートし、このところコロナ禍の影響を受けてお休みしていましたが今年は復活しました。

拠点となるのはキャンプ場。2022年は9月3日から4日にかけ、静岡県の朝霧高原にあるキャンプ場「ふもとっぱら」において、抽選で選ばれた300組を集めて開催されました。

アウトランダーPHEVもキャンプがよく似合う

このイベントを取材するたびに太っ腹だなと思うのは、自動車メーカーの主催ながら参加資格をそのメーカーの車両だけに限定してないこと。参加者は1組あたり7000円の参加費が必要ですが、用意されたイベント内容を考えると主催者側に「利益が出る」なんてことは間違ってもなさそう。それだけ参加者はお得というわけです。

実際のところは三菱車ユーザーの比率が圧倒的に高く、参加すると「デリカD:5」や「アウトランダー」など三菱車が欲しくなるんですけどね(三菱自動車の狙い通り(笑))。

●キャンプ初心者でも安心のサポート体制が頼もしい

充実した子供向けイベントがうれしい

基本的に、このイベントは「みんなでキャンプをしよう」なので、キャンプ道具や食事などは各自で用意しなければいけません。だからキャンプ経験のない人は参加しにくい……ではないのも、このイベントのいいところ。
会場内には「キャンプよろず相談所」が開設され、テントの張り方をはじめキャンプ用品の使い方から火の起こし方といった初歩的な「わからない」をエキスパートが解決してくれる体制も整っています。「困ったときはなんでも連絡して」と運営本部の電話番号も案内されていて、はじめてのキャンプにも最適なのですよね。

●そのうえ、子供向けのプログラムも充実

そのうえ素晴らしいのは、子供向けのプログラムも充実していること。

列を作っていたエクリプスクロス PHEVカフェ
列を作っていたエクリプスクロス PHEVカフェ

多くの子供にも大人にも好評だったのが「エクリプスクロス PHEVカフェ」。エクリプス クロスPHEVの給電機能を使って冷たいドリンクやかき氷を提供するもカフェが開店していました。

キャンプファイヤーとともに藤巻亮太氏のライブ(キャンプしながらアーティストのライブなんて貴重な体験!)や朝ヨガといった大人向けのプログラムに加え、サンリオスペシャルステージ、丸太切り、リズムのワークショップ、星空観察会、トランポリン、小学生以上が参加できるスポーツクライミング体験などなど、小さな子供も参加できるプログラムが充実しているのです。

充実したイベントを見るだけでも、子供に楽しんでもらおうという主催側の想いが伝わってきますね。

特務機関NERVが使用するアウトランダーPHEV
特務機関NERVが使用するアウトランダーPHEV

また、防災アプリ「特務機関NERV」が防災対策車両(エクリプスクロスPHEVとアウトランダーPHEV)の車載電源と通信衛星みちびきとの接続ツールを使って、非常時の訓練を行うデモも実施されました。大容量バッテリーを搭載しエンジンの発電で電気を溜められるPHEVならではの特徴を生かした提案というわけです。

●もちろんクルマ好きだって楽しめるプログラムが充実

じゃあ、クルマ好きは楽しめないのか?

いやいや、そんなことはありません。

デリカD:5やアウトランダーPHEVをプロドライバーが運転しての「オフロード試乗会」や最大傾斜45度の坂を登るアトラクション「4WD登坂キット同乗体験会」は「こんなところもクルマが走れるの?」と驚かせてくれるし、最新の三菱車の展示や電動車試乗会(一般道を自分で運転できる)も実施。オフロード走行や急傾斜の登坂なんて、なかなか体験する機会はないですよね。

アウトランダーPHEVやデリカでオフロード走行を同乗体験
デリカD:5のオフロード走行体験。片輪がこんなに浮いちゃうような悪路、普通のミニバンでは走り抜けられません。
45度の坂を登るデリカD:5 。同乗体験はまるで遊園地のアトラクション。半分より上に登ると、フロントウインドウ越しに見えるのは青空だけ(笑)

子供が楽しめるイベントからクルマ好きが楽しめるイベントまで用意されたのは、なんとその数約30ものプログラム。もはや、ちょっとしたレジャーランドです。

取材として参加したボクも、小学生の子供を連れて一般参加すればよかった…と後悔したのはここだけの内緒です(来年はそうしよう)。名コピーを借りれば「モノより思い出」ですね……。

参加した三菱オーナーはきっと「三菱を選んでよかった」と感じたでしょうし、それ以外のメーカーのクルマで参加した人のうち大部分は「次は三菱にしよう」と思ったのではないでしょうか。

個人的には、現行型デリカD:5の多さに驚きました。「SUVとのクロスオーバー」というミニバンとしては唯一無二の存在だから、キャンプなどのアウトドアレジャーがよく似合います。実用性も高いですしね。

●アウトランダーPHEVの走行感覚に惚れちゃった

ところで今回、会場までの移動にはSUVのアウトランダーPHEVを使ってみました。

タイヤが路面をしっかりとらえるモーター駆動中心の4WDシステムで、雨の日も安心
タイヤが路面をしっかりとらえるモーター駆動中心の4WDシステムで、雨の日も安心

東京からの往復で走った距離は300km弱。いくつか感じたことがありますが、もっとも感動したのは従来型にもましてエンジン感が伝わってこなかったことでした。

アウトランダーPHEVの高速巡行は音も静かで快適。何を隠そう、乗り心地の良さも感動的です。

アウトランダーPHEVは大容量バッテリー搭載のプラグインハイブリッドカーで、バッテリーがあるうちはエンジンを止めて走りますが、バッテリーが減ってくるとエンジンを活用して走ります。

高速走行時はエンジン直結モードにも入りますが、高速走行においても基本的にモーター走行感が強く、まるでEVのような滑らかさと力強さが印象的。しかも、エンジンを動かして走っている際もエンジン音が静かだからその存在感が控えめで、まるで電気自動車に乗っているかのような感覚がなかなか爽快です。これ、いちど知ってしまうともう元の普通のガソリン車やハイブリッドカーの感覚には戻れないかも……。

選ぶ人の気持ち……よくわかります。

(文:工藤 貴宏/写真:井上 誠・高橋 学)

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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