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■旧車乗りに聞いた夏の愛車への対策法とは?
まさに真夏真っ盛りで暑い日が続いていますが、高温となるクルマの室内では熱中症対策のためにもカーエアコンが必須です。また、駐車時は愛車の紫外線対策などにも気をつけたいものです。
ところが、旧車にはカーエアコンがないモデルも多いイメージがありますし、外装の塗装や内装などに劣化が進んでいる古いモデルの場合は、紫外線は特に天敵だといえます。
では、旧車乗りの多くは、夏の暑さや紫外線を防ぐためにどんな対策をとっているのでしょうか? 旧車に特化した買取サービス「旧車王」を運営するカレント自動車では、旧車に興味のある134名を対象に、旧車の夏の対策に関するアンケートを実施。
その結果、旧車でもカーエアコン付きに乗る人は81.3%と大半を占め、紫外線対策ではサンシェードを使う人が最多だったことなどが分かりました。
●エアコンのない旧車に乗る人も15.7%
今回の調査は、2022年6月30日〜2022年7月10日の期間、インターネットによるアンケート形式で行われました。また、ここでは、2010年以前のクルマを旧車と定義しています。
アンケートでは、まず、「所有する(していた)旧車にエアコンがついているか」を質問。その結果は以下の通りです。
1位:「はい」 81.3%
2位:「いいえ」 15.7%
3位:「旧車を所有したことがない」 3.0%
はいと答えた人が81.3%で大半ですが、いいえと答えた人、つまりエアコンのない旧車に乗っている(乗っていた)人も15.7%いて、かなり低年式のモデルに乗っている人も意外に多いですね。
ちなみに、国産車で初めてカーエアコンが採用されたモデルは、クラウンの2代目「トヨペット クラウン」だといわれています。
1962年に登場した2代目は、当初は装備されていませんでしたが、1965年のモデルチェンジ時に、オプション設定されたのだとか。
今でこそ当たり前となったカーエアコンですが、当時は、高級車にしかない珍しい装備だったようです。
●塗装の経年劣化を防ぐには紫外線対策が重要
調査では、次に、「所有する(していた)旧車の紫外線対策をしているか」を質問。結果は以下のようになりました。
1位:「はい」 64.2%
2位:「いいえ」 32.1%
3位:「旧車を所有したことがない」 3.7%
やはり半数以上の方が、旧車の紫外線対策には気をつけているようです。前述の通り、特に塗装の経年劣化は、主に紫外線が原因で起きます。
塗装をきれいに保つためにも、紫外線対策は、旧車はもちろん、年式が新しいモデルでも必須ですからね。
●サンシェードは手軽で効果も高い
加えて、調査では、「実際に旧車乗りが実施している(していた)旧車の紫外線対策」についても聞いています(複数回答可)。結果は次の通りです。
1位:「サンシェード」 52票
2位:「カーフィルム」 43票
3位:「ボディカバー」 42票
4位:「ボディガラスコーティング」 28票
5位:「ガレージ保管の徹底/紫外線に当てない」 13票
6位:「シートコーティング」 6票
※上位6位までを記載
最多だったのは「サンシェード」の52票。
ちなみに、JAFのテストによれば、気温が35度の炎天下で、何も対策せずに4時間ほど野外駐車していると、車内の最高温度は52〜57度、ダッシュボードでは74〜79度と80度近くになることが分かっています。
一方、サンシェードをした場合は、車内の最高温度は50度と対策なしより少しだけ低くなる程度ですが、ダッシュボードは52度とかなり暑さを抑えられるようです。
劣化の防止と暑さ対策の両方ができ、しかも手軽。サンシェードは、旧車はもちろん、年式が比較的新しいクルマにもおすすめの暑さ対策ですね。
●カーフィルムは透過率に注意
また、2位は43票で「カーフィルム」。こちらも紫外線などをカットする効果が期待でき、比較的手軽ですね。
ただし、気をつけたいのは、フィルムの透過率。特にフロントガラスと前席の窓ガラス(運転席側と助手席側の両方)は、可視光線の透過率が70%を下回ったら法律違反となり、見つかったら違反キップを切られます。また、車検にも通りません。
フロントガラスと前席窓ガラスにフィルムを貼る場合は、紫外線をカットしてくれるクリアフィルムなどで、透過率70%以上のものを使いたいものです。
3位となった「ボディカバー」の場合は、内外装をなるべく紫外線に当てないようにする工夫のひとつですが、やはり理想は5位の「ガレージ保管の徹底」など。特に、旧車乗りに限らず、余裕があれば愛車をガレージに入れたい人も多いでしょう。しかも、この方法であれば、盗難防止にもなりますから、まさに一石二鳥ですね。
(文:平塚 直樹 *写真はすべてイメージです)