サンキューハザードは日本だけ?駐車中のハザードはダメ?アメリカにハザードランプの使い方を調べに行ってみた

■アメリカで後続車に道を譲ったら、なんとハザードランプを点滅された!

皆さんは道を譲ってもらったときに、サンキューハザードを使いますか? ありがとうの意味を込めて、ハザードランプを2~3回点滅させて後続車に感謝を示す行為のことです。

なかには頑なに「あんなの使うべきじゃない! ハザードランプは緊急時に使うものであり目的外使用だから」って全力で否定する人もいるみたいですね。今回はそんなサンキューハザードのお話です。

どこまでも続くまっすぐな道にアメリカを感じます

やっと普通に海外へ出かけられるようになったので、久々にLA(ロサンゼルス)へ行ってきました。目的はもちろんドライブ。日本で売っていないマツダ車の「CX-50」に試乗しつつ、LAからデスバレーという灼熱の国立公園まで遠回りしつつ、約2000kmのトリップでひさびさのアメリカドライブを堪能です。

アメリカは、LAなど大都市や「インターステート」と呼ばれる幹線高速道路こそ複数車線ですが、田舎道になると片道一車線もごくごく当たり前。旅行者としては「アメリカではスピード取り締まりが厳しいから、制限速度に気を付けろ!」なんて脅かされるから制限速度をきっちり守って走るわけですが、すると後方から速いクルマに追いつかれたりもします(取り締まりが厳しいはずでは…?)。

ドライブのパートナーはマツダCX-50

彼らはどう考えても制限速度を守っていないわけですが、まあとりあえず追いつかれてしまったのだから見通しのいい直線で右に寄せつつ減速&右ウインカーを出して道を譲るわけですよ。すると、なんと! …道を譲られたクルマがハザードランプを3回点滅したじゃないですか。こんなところで「ア・イ・シ・テ・ル」のサインを出されるなんて…。いや違う、「アイシテル」の点滅は5回だし、そもそも点けるのはブレーキランプだ。

●アメリカでサンキューハザード浸透の兆しあり!

そんな40代以上の人にしかわからない、誰も突っ込んでくれないボケはともかく(クリッカー読者は残念ながら?40代以上が多いのでダイジョブです。※クリッカー編集長注)、アメリカの道でサンキューハザードを出されるなんて。サンキューハザードは日本だけの文化じゃなかったの? アメリカにはないのでは??

道を譲るのは見通しのいい場所で

…はじめはきっと偶然だと思っていたのですが、それが2回、そして3回と重なるうちに確信しました。

アメリカでサンキューハザード浸透の兆しあり!と。

もちろん、ほとんどのクルマはサンキューハザードなどを出さず、使うのはごく一部に過ぎないんですけどね。

ちなみにアメリカでも走行中にハザードランプをよく使っているクルマがあります。

それは、ひとつは市街地で発進&停止を繰り返す配達車両、またフリーウェイでは低速走行する大型トレーラーです。それらは周囲への注意喚起ですね。

また、片側2車線のフリーウェイではトレーラー同士の追い越し時に、追い越された側のトレーラーがハザードランプを1回もしくは2回点滅するのを何度か見たことがあります。どうやら、追い越された側のトレーラーが追い越した側のトレーラーに対して「もう車線に戻っていいよ」というサインを送っているみたいですね(トレーラーは後方の距離感がよくわからないので)。トラックドライバーの間でマナー化されているようです。

アメリカのトレーラーはサイズも大きい!

ただ、日本のように路駐の際にハザードランプを点滅させていると「緊急事態ではないのに目的外使用」として警察から怒られる可能性もあるのでご注意を(トレーラーの追い越し時のマナーはグレーゾーン?)。

●賛否はあるけど気持ちのいいサンキューハザード

日本でも賛否両論あるサンキューハザードですが、出された側としては悪い気はしません。だからこそなのでしょう。もしかすると今後はアメリカにも広まるかもしれませんね。

かつて外国人の自動車ジャーナリストが「日本のサンキューハザードは相手を思いやる素晴らしい文化。おそらく世界に広まるだろう」と予測していましたが、アメリカの広大な道をのんびり走っていて、そうなる日が来ないとも限らない気がしてきましたよ。

コーナーの手前には「この速度まで落とせ!」の指示も。指示は”40キロ”ではなく”40マイル”なので約64キロ。

そういえば、日本に留学していた韓国人の友だちがかつてこんなことを言っていました。

「恥ずかしいほど酔っぱらうのは韓国人だけだと思っていたら、日本にも酔っ払いがいっぱいいて驚いた」

「道を譲ってもらったあとにハザードランプを点滅させて感謝を示すのは韓国だけだと思っていたら、日本でも普通にやっていてびっくりした」

どうやらサンキューハザードは日本だけの文化ってわけでもないようです。

いずれにせよ、相手に感謝を表すのは世界に誇れるいい文化ではないでしょうかね。果たして、アメリカでも普及するでしょうか?

(工藤 貴宏)

この記事の著者

工藤貴宏

工藤貴宏 近影
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。