三菱自動車がインドネシアでミニキャブ・ミーブを使った実証実験を現地企業と実施へ

■EVを軸に自動車大国入りを目指すインドネシア

インドネシアはEV戦略を掲げ、ジョコ大統領は2045年の先進国入りを就任演説に盛り込んでいます。EVを軸とした自動車生産でさらなる投資を呼び込み、生産拠点としてEVの輸出も目指しているようです。

三菱自動車の海外市場で強みを見せているのが、このインドネシアです。東南アジアの中で重要な生産拠点、そして市場にもなっています。

2022年3月14日、インドネシアで販売を担当する「ミツビシ・モータース・クラマ・ユダ・セールス・インドネシア(MMKSI)」が現地企業4社と軽商用電気自動車(EV)の実証実験に関する覚書を締結したと発表しました。

三菱自動車 ミニキャブ・ミーブ
ミニキャブ・ミーブを使いインドネシアで実証実験を現地企業と実施する

実証実験の覚書を締結したのは、国営郵便会社のポス・インドネシア(バンドン)、送配電業および関連サービス業を行っているハレヨラ・パワー(ジャカルタ)、モビリティサービス大手のゴジェック(ジャカルタ)、ドイツ物流大手の現地法人であるDHLサプライヤーチェーン・インドネシア(ジャカルタ)の4社。

以前お伝えしたように、日本でも販売が再開されるミニキャブ・ミーブを輸送業務に活用し、半年間の実証実験を通じて走行距離や充電記録、配送ルートなどのデータ集積を行い、EV普及に向けた環境整備の検証を進めていく予定となっています。

なお、ゴジェックは半年以上の実証試験を実施予定。

三菱自動車 ミニキャブ・ミーブ
日本でも販売が再開されるミニキャブ・ミーブ

MMKSIの中村社長は、「主要な企業パートナーであるポス・インドネシア、ハレヨラ・パワー、ゴジェック、DHLサプライヤーチェーン・インドネシア、共同研究を熱心に支援していただいているインドネシア政府に心から感謝します。この実証実験を通じて、インドネシアにおける当社のEV商用車の普及とその活用について取り組んでいきます」と実証実験への期待を語っています。

商用EVは、海外では、特に中国勢などとの競争が激しくなるのは必至で、すでに200万台(EV含む)を海外に輸出しているという一部報道もあります。

日本勢は、価格面でシビアな戦いが展開されそうで、信頼性や安全性などの性能面でどれだけ強みを発揮できるのかが競争力確保に欠かせない要素になりそうです。

塚田 勝弘

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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