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■色や種類が多種多様! ナンバーの違いが分かれば、運転も楽になる
クルマやバイクに必ず付いているナンバープレート。このナンバープレートは、さまざまな色に分けられています。同じクルマやバイクに見えるのに色の違うナンバープレートが付いていることもありますが、この違いはあまり知られていないところです。
クルマやバイクのナンバープレートは、外へ情報発信をする「記号」。ナンバープレートの色の違いや意味を知れば、クルマ選びやバイク選びにはもちろん、運転中にも役立つはずです。普段から目にしているナンバープレートを、少し深堀していきましょう。
●クルマのナンバープレートは白と黄色以外もある! 緑や黒を使うのはどんなとき?
クルマの用途車種を大きく分けると、「自家用」と「事業用」があります。
簡単にいえば、自家用は、お金をもらわずに「人やモノ」を運ぶクルマのことで、事業用はお金をもらって「人やモノ」を運ぶクルマのことです。
皆さんがいつも家族や自分のモノを乗せているクルマは、家族から運賃や配送料を取らないので自家用。タクシーや宅配便のトラックなどは、運賃や配送料を受け取っているので事業用に分類されます。
この2種類のクルマは、ナンバープレートの色で区別できるのです。自家用の白(軽自動車は黄色)に対して、事業用は普通車が緑、軽自動車が黒のナンバープレートをつけます。
白ナンバーのクルマで営業行為を行い、収益を得た場合、貨物自動車運送事業法や旅客自動車運送事業法の違反行為です。運賃や配送料が発生する「事業」を行うのであれば、緑のナンバープレートがついたクルマを使う必要があります。
また、軽自動車は、2021年9月までの期間限定でしたが、東京オリンピック&パラリンピックを記念して特別に作られた、白色のナンバーを付けることもできました。
●バイクは排気量でナンバープレートの色分けがされている
クルマは、自家用と事業用でナンバープレートの色が違いますが、バイクは排気量によって色分けされています。
排気量50cc以下のバイクは白のナンバープレート、排気量51cc~90ccのバイクは黄色のナンバープレート、排気量91cc~125ccのバイクはピンク色のナンバープレート、排気量126cc~250ccのバイクは白のナンバープレート、排気量251cc以上のバイクは白に緑枠が付いたナンバープレートです。
たとえば街中を走るホンダのスーパーカブを見てみると、白やピンクのナンバーを付けているものがあります。前者の白は50㏄、後者のピンクは110㏄のモデルです。
バイクのナンバープレートの色がクルマより細かく区分されている理由は、交通規則や車検の有無といった面での違いがあるからです。
50cc以下のバイクは、一般的に原付(原動機付自転車)と呼ばれています。バイクというよりも自転車の属性が強い乗り物で、原付は公道を走行する際、最高速度30km/hに設定されたり、交差点によっては二段階右折が必要だったりと、一般車両とは違う特別な交通規則が設けられているのです。
排気量51cc〜90ccのバイクは原付2種の甲、排気量91cc〜125ccのバイクは原付2種の乙と区分されています。どちらも普通自動二輪免許の小型限定が必要です。このクラスになると、2人乗りが可能で二段階右折の必要はありません。
排気量が126cc〜250ccのバイクは、二輪の軽自動車(軽二輪)となります。普通自動二輪免許が必要です。特徴としては、車検を受ける必要はなく、高速道路を走行することが可能です。
排気量251cc以上のバイクは、二輪の小型自動車(小型二輪)となり車検が必要です。見た目は軽二輪と変わりませんが、400ccを超えると大型自動二輪免許が必要となります。
●ご当地ナンバー導入でカラーバリエーションが大幅アップ
独自の地名を表示したナンバーが2006年10月から施行されました。このナンバーをご当地ナンバーといいます。ご当地ナンバーのプレートには、地元のアピールに繋がる絵柄が入っているのが特徴です。
どこのご当地ナンバーも各地の特徴が盛り込まれ、見るだけで楽しくなります。なかでも、かわいいデザインの山形県山形のさくらんぼ、カラフルな色づかいが印象的な愛知県豊田の豊田スタジアムとグランパスくんファミリー、島根県出雲の神秘的なデザインが目をひく八岐大蛇、ご当地キャラとしても有名なくまモンが描かれた熊本県熊本のナンバープレートは、子どもから大人まで目で見て楽しめるナンバープレートです。
ナンバープレートは、個々の車両を識別する役割や 犯罪や事故への迅速な対応に役立つものとして必要不可欠です。
さらに近年は各地のアピールに活用したり記念プレートを発行したりするなど、プレート自体に付加価値を付ける動きも出てきています。クルマやバイクを選ぶ際、ナンバープレートにもこだわってみるとクルマ選びをさらに楽しめますね。
(文:佐々木 亘)