「DS」ブランドの最上級サルーン「DS 9」は、プラグインハイブリッドの「E-TENSE」と1.6Lガソリンターボを設定

■Eセグメント級のエレガントな3BOXサルーン

2022年3月17日(木)、DSオートモビルは最上級モデル「DS 9」を発表、発売しました。プラットフォームは「EMP2」のアップデート版。ボディサイズは、全長4940×全幅1855×全高1460mm、ホイールベースは2895mm。

DS 9
最上級サルーンの「DS 9」が日本に上陸
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「DS 9」のエクステリア

サイズ的には、ドイツ車ではメルセデス・ベンツEクラス、BMW5シリーズ、アウディA6級で、欧州Eセグメントに分類できます。

パワートレーンは、プラグインハイブリッド仕様の「E-TENSE」とガソリンエンジン仕様を設定。

プラグインハイブリッドは、1.6Lの「PureTech」ガソリンターボ(200ps/300Nm)が搭載され、81.2kW(110ps)のフロントアクスル用モーターが装備されています。システム総合出力は、250ps/360Nmのハイパフォーマンスで、0-100km/h加速は8.1秒。

モーター走行(EVモード)の最高速度は135km/h、航続距離は61km(欧州WLTCモード)。満充電までは3kW/200Vで約5時間、6kW/200Vで約2.5時間で完了します。

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DS 9のリヤビュー

一方のガソリンエンジン車には、定評ある1.6L「PureTech」ターボが搭載されています。最高出力165kW(225ps)/5500rpm、 最大トルク300Nm/1900rpmというハイパワーと高トルクを発揮。

ダイレクトインジェクション、ツインスクロールターボ、インテークとエキゾーストに搭載された可変バルブタイミング機構などが備わるほか、ウェイストゲートバルブの電動化、ガソリン微粒子フィルターの採用により、高い省燃費性能、環境性能を実現。

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プラグインハイブリッド「E-TENSE」の充電シーン

なお、トランスミッションは、「EAT8」と呼ばれる8速AT。プラグインハイブリッドには「e-EAT8」の8速ATが組み合わされています。

エクステリアは、伝統的な3BOXサルーンのプロポーションでありながら、「DS」らしいエレガントなムードが強調されています。

DSウィングと呼ばれる表情豊かな造形のフロントマスクをはじめ、立体的でダイヤモンドのような輝きを演出している「パラメトリック3Dグリル」など、DSオートモビルのデザインコードが踏襲されています。ルーフラインは、流れるように滑らかで、フロントフードからウィンドウ、ルーフへとエレガントな弧を描き、トランクリッドまで流麗なラインが描かれています。

●ラグジュアリーブランドを再定義するDSらしいインテリア

DS 9最大の見どころは、インテリアにあります。2895mmのロングホイールベースによる広大なキャビンは、後席のレッグスペースはじつに約277mmに達しています。

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上級グレード「OPERA」のインパネ

上級グレードの「OPERA(オペラ)」には、ルビーのような深紅が印象的な「アールルビィ」と呼ばれるムラ染のレザーが備わっています。インパネの正面と上面、前後ドアトリム上部、そしてDSオートモビルを象徴する「ウォッチストラップ」デザインのシートにナッパレザーを採用。

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広大なキャビンが広がる

また、随所にオートクチュールのドレスの技法を由来とする「パールトップステッチ」が配されています。さらに、ルーフライナーにアルカンタラが全面的に配置されるゴージャスな仕立てが目を惹きます。「RIVORI(リヴォリ)」グレードには、シックな印象の「バサルトブラック」のレザーに、ダイヤモンドパターンのステッチが施されたインパネとシートが用意されています。

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「DS」ブランドお馴染みのウォッチストラップデザインのシート

両グレードともに、ウッドパネルをあえて使わず、左右に優美にアーチを描く全面にレザーが貼り込まれ、ステッチによるアクセントが施され、これまでにないラグジュアリーな仕上げになっています。

DS 9は、こうしたフランスならではの高級感のある仕立てに加えて、乗り心地の良さも期待できます。圧倒的な強さをみせるドイツ・プレミアム御三家とは全く異なる価値観で高級車オーナーの期待に応えてくれるはずです。

●ボディサイズ:全長4940×全幅1855×全高1460mm

●価格
「DS 9 RIVOLI」:630万円
「DS 9 RIVOLI E-TENSE (受注生産) 」:718万円
「DS 9 OPERA」:699万9000円
「DS 9 OPERA E-TENSE 」:787万9000円

塚田 勝弘

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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