ついにトヨタ「MR2」復活!?「SPORT EV」にはエンジン仕様も存在か?

■突如姿を表したミッドシップ・スポーツモデル

一昨年来、幾度と無く往年のミッドシップスポーツ、トヨタMR2」の復活に関する話題をお伝えして来ましたが、2021年12月14日にトヨタが開催した「バッテリーEV戦略に関する説明会」の場で、ついにそれを予感させるモデルが姿を現しました。

トヨタが突如公開したコンセプトカー「SPORT EV」(筆者予想含む)

フロントバンパーにGRバッジを付けた2シーターのコンセプトカー「SPORT EV」がそれで、同社が現在開発中とする16台のEVの中にその姿を見ることができます。

トヨタの初代ミッドシップ・スポーツ「MR2」

ちなみにMR2(ミッドシップ・ラナバウト・2シーターの意)は「将来のトヨタには、従来の発想では考えられないようなひと味違った車種が必要」とする当時の豊田英二会長から命を受けた吉田明夫主査によって、1984年に生み出された国産車初の量産ミッドシップ・スポーツカー(AW系)。

トヨタの2代目ミッドシップ・スポーツ「MR2」

1989年に登場した2代目「MR2」(SW系)は1999年まで10年間に渡って販売され、さらに3代目にあたる「MR-S」(海外ではMR2)についても、1999年から2007年まで8年間に渡って販売されましたが、その後は15年目を迎える現在も後継モデルが途絶えたままとなっています。

トヨタのミッドシップ・オープンスポーツ「MR-S」

しかしながら、同社は現在もスポーツカー3兄弟(スープラ、セリカ、MR2)のラインナップ復活を目指している模様で、スープラに続いて復活させるのが新たに商標登録を済ませている「MR2」とみられています。

国内のスポーツカー市場では日産自動車が年央を目処に新型フェアレディZの正式発売を予定しており、トヨタとしても今後BMWによるスープラ生産が終了するまでに、話題性のあるスポーツモデルを投入しておきたいところ。「MR2」の後継モデル誕生が実現すれば、大きな注目を集めるに違いありません。

●EVに先行してエンジン(ハイブリッド)仕様で復活する?

トヨタが突如公開したコンセプトカー「SPORT EV」(筆者予想含む)

今回公開されたコンセプトカー「SPORT EV」はそのネーミングが示すとおり、EVとして開発されているわけですが、各種情報によると、1.0Lクラスの軽量エンジンをミッドに搭載するエントリークラスのスポーツカーとしての使命も託されている模様。

キャビンから後方が盛り上がったボディデザインからもエンジン搭載モデル(ハイブリッド仕様)の存在を予感させます。

ちなみにミッドシップ・スポーツカーと言えば、昨夏ロータスが欧州で3.5Lのスーパーチャージャー付きV6エンジン(340ps/42.8kgm)を搭載した「Emira(エミーラ)」を発表して話題になりましたが、そもそもスポーツカーは販売台数が限られるため、採算上からも1社単独開発には不向き。

従って、スープラや86のように他社と共同開発する場合が多く、MR2復活に際してもトヨタ製エンジンの供給先でもあるロータスとの共同開発の可能性が囁かれていました。

しかし、将来に渡ってスポーツカーファンを獲得するためには、顧客層を若者にまで拡大する必要があり、高性能なだけでなく、購入しやすい車両価格であることが非常に重要となります。

ダイハツのオープンスポーツ初代「コペン」

そこで傘下のダイハツに加え、スズキとも資本提携しているトヨタは、次期ミッドシップ・スポーツを3社による共同開発とすることで量産効果を出す戦略に出るようです。

ダイハツのオープンスポーツ 初代「コペン」

具体的にはトヨタがベースとなるプラットフォームやハイブリッドシステムを担当。

コペンの開発で軽量化を目的とした樹脂製外板の採用実績を持つダイハツがボディを、小排気量エンジン開発に長けたスズキがエンジンを担当するといった具合に、3社協力のもと得意とする部位を担当して基本構造を共通化。

スズキのオープンスポーツ「カプチーノ」

これにより、今後次期コペンやカプチーノといったスポーツカーについても、スキンチェンジすることで独自の意匠を実現し、投資を最小限に抑えた開発が可能になるというわけです。

このように何やら壮大な計画になっているようですが、車両価格が高くなりがちなEVに先行して、ハイブリッド仕様の高性能且つリーズナブルなスポーツカーの誕生が期待できるだけに、各社の今後の動きが大いに注目されます。

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

Avanti Yasunori 近影
大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからのクルマ好きで、免許取得後10台以上のクルマを乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。