快適ドライブの必需品・ETC車載器を自分で付けたい【誰でもできるカーメンテ】

●普及が進むETC車載器。便利に使えるサービスも増えてきた

現在ETC利用率は9割を超え、多くの自動車が有料道路を利用する際にETCレーンを利用しています。

ETCを使うことで割引制度を利用でき、お得なサービスが増えてきていることから、装着率も導入から20年で大きく高まりました。

今回は装着が当たり前になりつつある、ETC車載器の選び方や、取り付け方を解説していきます。

ETCレーン
料金所での渋滞も少なく、キャッシュレスで便利に使えるETC。最近ではETC2.0という新しいサービスも増え、利便性が高まっています。

・犯罪リスクが減らせるものを選ぶべし

近年、車上荒らしや盗難が増えています。ETC車載器の機能を理解し防犯対策も視野に入れましょう。ETC車載器には一体型(本体に受信アンテナが内蔵されているタイプ)とセパレートタイプ(本体と受信アンテナが分かれている)があります。

一体型は安価で取り付けが楽というメリットがありますが、アンテナが内蔵されているためダッシュボード付近の外から目立つ場所に設置する必要があります。

車外から確認しやすく、ひと目につきやすい場所にあると、ETCカードを狙った盗難や車上荒らしにあう可能性が高まります。ETCカードはクレジットカードと同種のお金を使うことができるカードです。一体型のETC車載器を使う際には、車外に出るたびにカードを抜き取るなどの、防犯意識を高めて利用することが大切です。

セパレートタイプは本体と受信アンテナが分かれているため、取り付け場所の自由度が高く、ステアリングコラムの下やグローブボックスの中などの、目立たない場所に設置することができます。ETC車載機本体が外から見え難くなるため、一体型よりも防犯の効果は高くなります。

いずれにせよ、車内にETCカードを常に残しておくのはリスクが高いので、可能な限り、ETCを利用する時にだけカードを差し込むようにするほうが良いでしょう。

ETCセパレート
できるだけ車外から見えない位置に取り付けられる、セパレートタイプがおすすめです。カードホルダーなどを加工すると、純正取り付けのような仕上がりにすることもできます。

・ETCをDIYで取り付けるには、ヒューズボックスからの電源取り出しが必要

ETC車載機は、レーダー探知機やその他のカーアクセサリーのように、シガーソケットに差し込むだけで電源を取れるようなものではないので、電源確保の作業が必要になります。作業前にスパナ、ヒューズプライヤー、ヒューズ電源コネクター、接続コネクター、配線コードを切れるプライヤー、検電テスターなどを準備しましょう。

まず、スパナを使ってバッテリーのマイナス端子を外しておきましょう。作業中の感電を防ぐとともに、他の電装品の故障も防ぐことができます。

ETC車載器を取り付けるにあたり、最初にヒューズボックスを探しましょう。車両の取扱説明書にヒューズボックスの位置やヒューズの種類の説明があるので、一読しておくとよいでしょう。

ヒューズボックスの位置は、車種によって違いますが、運転席の足下付近、助手席グローブボックスの裏にあることが多いです。

ヒューズボックス
電源は、車内のヒューズボックスから取ることができます。他にはオーディオの裏やシガーソケットの配線部分から取ることも可能です。

ヒューズボックスを見つけたらカバーを外し、オーディオなどのようにエンジンONにしなくても作動するACC電源のヒューズを探してください(どれが何のヒューズなのかは、カバーか車両の取扱説明書に表で記載されています。)。

該当するヒューズを見つけたらヒューズプライヤー(プラスチックのピンセット状のものがヒューズボックス内かカバーに付属されているのが普通です。)で抜き、ヒューズ端子までACC電源が正常に流れているかどうかを検電テスターで確認しましょう。電流が流れていればテスターが反応します。電流が来ているのが確認できたら、ヒューズの代わりに電源コネクターを挿します。

検電テスターで電流確認
検電テスターで電流確認

これでヒューズ電源の取り出しができたので、ヒューズ電源コネクターとETC車載器本体を接続します。

付属されている電源コードの先端にギボシ端子が付いている場合はプライヤーで切ってください。電源コードの配線コード先端を、接続コネクターの穴に差し込み、カバーが本体のツメにロックされるまでプライヤーを使い挟み込んでください。

ETC車載器の配線コードも同様に作り、接続コネクター同士を回転させながら差し込み、ロックがかかったことを確認しましょう。最後にアース線(マイナス)をつなげ、通電するか確認しましょう。ETC車載器に電源が入り問題がなければ電源取り出し完了です。

・ETC車載器本体とアンテナを取り付け、配線はキレイにまとめよう

ETC車載器本体はヒューズボックスに近いほうが、配線が短くて済み作業が楽になります。また外から見え難い場所のほうが防犯上いいでしょう。取り付け場所が決まったら、汚れや油分で接着が弱くなることがあるので、パーツクリーナーをウエス等にしみこませて拭き取ってください。脱脂したら両面テープで貼り付けましょう。

アンテナの取り付けは、しっかり機能する場所に取り付ける必要があります。おすすめの場所はフロントガラス上部中央です。

ドライブレコーダーや衝突軽減ブレーキのカメラやセンサーなどがルームミラー付近に付いている場合は、干渉しないように注意しましょう。アンテナの取り付け位置が決まったら車載器と同様にガラスクリーナーで清掃し、両面テープで取り付けます。

アンテナ貼り付け
安全装備が充実のクルマは、フロントガラスにカメラやセンサーが多数搭載されています。これらの機能を妨げない位置にアンテナを配置しましょう。

しっかり接着していないと走行中の振動などで落下し上手く通信できなくなる恐れがあるので注意が必要です。アンテナを取り付けたら、配線をそのまま天井の隙間に押し込んでいきAピラー内に配線を這わせていきます。

アンテナ配線隠し
ガラス上部の線は天井内張りに隠す。
アンテナ配線かくし
フロントピラー部は、ウェザーストリップ内などに押し込む。

そのまま配線を下ろし、ETC車載器本体と接続させます。配線をそのままにしておくと運転の邪魔となり事故に繋がることもあるので、しっかり配線を収納させましょう。

・ETC車載器を取り付けたらセットアップをしよう

ETC車載器は車両に取り付けただけでは機能しません。

取り付けた後はカーディーラーやカー用品店などに車を持ち込み、ETC車載器に車両情報を登録するセットアップ作業を依頼しなければなりません。このセットアップはETCゲートを通過する際に車両情報を確認し、その車に合わせた通行料金を算出するために必要な作業です。

セットアップをしていないETCではゲートをくぐることはできませんし、車両情報が異なるETCを使ってゲートをくぐることは不正通行に問われ、免れた通行料金と割増金(免れた通行料金の2倍に相当する額)を請求される可能性があります。繰り返し行うなど悪質性の高いものは警察に通報され刑事罰(30万円以下の罰金)が科されます。不正通行は犯罪です。ETCセットアップは確実に行いましょう。

セットアップの工賃は2500〜3000円が相場です。依頼には車検証、免許書、ETC車載器管理番号が必要なので持参してください。車載器管理番号は本体の裏または説明書に記載されているので、必ず控えておきましょう。車載機番号がわからなくなった場合には、ETC車載機によっては車載機番号の読み上げをしてくれる機種もあります。取扱説明書を確認しましょう。

セットアップは個人で行うことはできません。前述のように、カーディーラー(販売店)、整備工場、カー用品店などのセットアップ事業者に依頼する必要があります。セットアップを行えるのは技術や信頼性などの要件を満たした登録店に限られ、登録店には、ステッカーが貼られています。

車の買い替えなどでETC車載器を他の車に流用する際にも、必ず再セットアップが必要です。一つの車載器を複数車両で共有することはできません。普通自動車と軽自動車では、通行料金が違うので不正通行となってしまうので注意しましょう。

・まとめ

ETC車載器の取り付けをDIYで考えている方は電装系基礎知識を身につける必要があります。基礎知識を身につけ手間や時間は、かかるかもしれませんが是非チャレンジしてみましょう。車載器の機能や取り付け方を理解することで、防犯対策もしっかり行うことができるでしょう。

(文:佐々木 亘)