【BMW C400X試乗】BMWらしい「走る喜び」はスクーターでも不変! 先進&アイデア装備にも脱帽

■高速では質実剛健、街中ではキビキビ! 欧州スクーターのレベルに驚いた

BMWがスクーターを発売しているのは意外と知られていない。実は欧州では大排気量スクーターの需要が高く、日本メーカーも積極的に大型スクーターを販売しているほど。そこにBMWは650ccクラスの大型スクーターを送り込んでいるのだが、より高い機動性を狙って一回り小型のスクーターを新たにリリース。これだけのバリエーションを揃えることからも欧州でのスクーター需要が理解できようというもの。

400というネーミングではあるが、正確に言うと排気量は349cc。シングルシリンダーエンジンはコンパクトかつ低燃費設計で、不快な振動も少なく低回転域からなめらかに吹け上がる特性。650ccほどのパワー感はないが、軽量な車体を押し出すには十分なトルクを発揮しレスポンスが良いので車速を上げるのも余裕だ。

特筆すべきはその走行安定性。車体剛性が高くサスペンション設定のバランスが良いことから、安定した高速走行フィーリングが得られる。BMWの大型バイクが持つ包容力の大きな乗り味に通じる印象を受けた。

それでいながら市街地ではキビキビとした運動性を見せる。ミドルクラスの車格は日本の街中でも大きすぎる感じはなく、狭い路地にも入っていけそうな安心感がある。

 
フロントにダブルで装備されるディスクブレーキはキャリパーがラジアルマント。スポーツモデル並みの装備はスムーズかつ安定した減速力を発揮する。フロントホイールが15インチと大きめなことも路面状況に左右されにくい理由。加えてABSやトラクションコントロールなどの装備もクラスを超えた安心感をもたらしてくれる。

●デイリーユースでストレスのない取り回し性もグッド

大柄すぎない車格は取り回し性にも優れていて、足着き性も一般的なもので不自由は感じない。これは毎日の使用でもストレスを感じにくく嬉しいポイントでもある。

シート下のユーティリティスペースはスクーターのメリットだが、容量を大きく取ろうとするとシートが高くなってしまいがち。しかしBMWはその問題をひとつのアイディアで対処している。それがフレックスケースである。シート内部にあるレバーを操作すると底のロックが外れ、リヤタイヤの上ギリギリまで降下してフルフェイスヘルメットが入るほどのスペースが現れるのだ。実に合理的なシステム。シートの開閉にオイルダンパーを使っているのも高級感がある。

スタイリングは近未来感あり、各部の作りはBMWらしく質感が高い。さらにスマートフォンとBluetoothで接続できる機能があることもアーバンモビリティとしての価値を高めている。C400Xは単なる移動手段ではなく、より生活に密着した存在になりうるミドルスクーターなのだと感じた。

【SPECIFICATIONS】
BMW C400X

全長×全幅×全高(mm):2210×780×1310
軸間距離(mm):1565
シート高(mm):775
車両重量(kg):205
エンジン種類:水冷単気筒
総排気量(cc):349
最高出力(hp/rpm):34/7,500
最大トルク(Nm/rpm):35/6000
燃料タンク容量(L):12.8
トランスミッション:CVT
ブレーキ(前・後):ダブルディスク・ディスク
タイヤ(前・後):120/70-15・150/670-14
車両価格:851,000円

(文:横田和彦/写真・動画:ウナ丼)

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