【パリモーターショー2018】本物じゃないけど「本物」。100万個のレゴで作ったブガッティ・シロン

突然ですが、みなさんは『シロン』というクルマを知っていますか?

ブガッッテイ(何を隠そう今やフォルクスワーゲングループの一員)が2016年から限定500台で生産しているクルマで、総排気量8.0LのW16クワッドターボで最高出力は約1500馬力っていう、酔っ払いの冗談みたいな怪物エンジンを搭載。『ヴェイロン』の後継車、といえばわかりやすいでしょうかね。

値段はユーロ建てで240万ユーロとのことなので、日本円にするとまあ3億2000万円くらい。購入後に必要となる膨大な維持費(1年ごとの定期点検が約200万円、タイヤ交換で約500万円かかるらしい)を考えると、何かの間違いかなんかで年末ジャンボ宝くじが当たってもちょっと買えないかなあ……。

そんなシロンですが、残念ながらこれまで実車を見る機会には恵まれなかったボク。しかし、パリモーターショーではついに実車にご対面。来てよかった! まあ、実車の第一印象が「写真のほうがカッコイイじゃん」というのはここだけの内緒だけど、感動しました。

イマイチだった理由は、縦横比がヘンでプロポーションのバランスが悪く、スマートさに欠けていたからだと思います。たぶん。寸詰まり感があるんだもん。

でもね、実際に会場で実車を見て感動したのは、本物シロンじゃなくて、こっちかも。

ジャーン! レゴブロックで作った実物大のシロン。もちろん本物……って、本物の定義がよくわからないけどね(笑)

なんとこれ、100万点を超えるレゴブロックを使って1万3000時間をかけて作られた作品なのだとか。

 

さすがにタイヤ&ホイールだけは本物(!?)だけど、そこ以外の見える範囲はすべてブロックなのだからさすが。ドアミラーとかリヤウイングのステーとかブレーキローターまでブロックで精密に作ってあって、いちいちスゴすぎる。ロマンだなあ。

しかもこの「レゴ製のシロン」は、パワートレインが積まれている。1500馬力のW18エンジンじゃなくてモーターだけど、実際に走れるのだとか。最高速度20km/hくらいで。

この貴重なシロンを見ることができたというだけで、もう胸いっぱい。っていうか、せっかく見た本物(の実車)が霞んじゃったじゃないか!

(工藤貴宏)

【関連記事】

【パリモーターショー2018】粛々と電動化モード? メルセデス・ベンツブースで感じた本気
https://clicccar.com/2018/10/05/636730/

【パリモーターショー2018】会場最大の人気スポットはBMWブース。その理由は?
https://clicccar.com/2018/10/05/636719/

【パリモーターショー2018】そうだ、秋のパリへ行こう。モーターショーを見にね
https://clicccar.com/2018/10/05/636711/

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
続きを見る
閉じる