【新型フォレスター「e-BOXER」試乗】加減速が続く一般道走行でも気分良くドライブさせてくれることがメリット

9月に発売された新型フォレスターのマイルドハイブリッドモデル「アドバンス」(全長×全幅×全高:4625×1815×1715mm・4WD・309万9600円)に試乗してきました。

これは145ps/6000rpmを発生させる水平対向4気筒直噴NAユニットに、13.6psのモーターを組み合わせたモデルです。

スバルではこのエンジン+モーターのユニットをハイブリッドとは呼ばずにeボクサーと呼んでいます。

eボクサーは一般的なハイブリッドが目指す、燃費を最優先した味付けにはなっていないのが特徴です(ただしJC08モード燃費は18.6km/lで、同車の2.5L直噴NAを上回る優秀な数値ではありますが)。

ではどんな味付けかといえば、発進時はもちろん加速時にもひんぱんにモーターが、体感でわかるぐらいのアシストを入れてくれるのです。その味わいは電気ターボ的といえて気持ちいいもの。

試乗前は「純ガソリン車の2.5Lよりも小さい2Lエンジンに小モーターの組み合わせだから、走りは楽しみに欠けるものかも」と想像していたため、いい方向に予想を裏切られる形となりました。

減塩タイプのドレッシングが逆にうまかった、みたいな。

見どころは加速だけではなく減速にもあります。一般的なハイブリッドモデルでは減速エネルギーの回生を行うこととの協調制御の関係から、減速Gのリニアな立ち上がりにやや難点があるものも少なくありません。

しかしフォレスターアドバンスではブレーキペダルを踏んでからすぐに減速Gが立ち上がり、かつそこから踏み込めば踏み込んだだけリニアにGが大きくなるような設定としているのです。

このパワーユニットとブレーキ特性により、フォレスターアドバンスでは一般道から高速道路まで非常に俊敏に走らせることができます。ほんの少し道路が空いていればサッと加速を楽しみ、前が詰まればすぐに減速をするということができるのですね。

というわけで加減速が続く一般道走行でも気分良くドライブさせてくれることがメリットとして感じられました。

(写真/前田惠介、ウナ丼 動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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