【アウディ・A8 60TFSIクワトロ試乗】 ビッグなボディが負担にならないシステムとパワーユニット

アウディ・A8はアウディのフラッグシップセダンです。日本に輸入されるモデルはV6・3リットルターボとV8・4リットルターボの2種のエンジンを用意。V8にはロングホイールベースモデルも用意されます。

試乗車はV8を積む標準ボディで、全長×全幅×全高は5170×1945×1470mmとかなりのビッグサイズ。試乗会ベースとなった旧軽井沢周辺の裏道ではかなり緊張する大きさです。どうにか裏道をクリアして、片側1車線ながら車道と歩道が分かれている道へとA8を進めます。

ここまで来てしまえばこちらのものです。

A8にはアダプティブドライブアシストと呼ばれる、ACC+アクティブレーンアシスト機構が備わっています。とくにこのアクティブレーンアシストがよくできていて、クルマを車線の中央で走らせようと動作します。1800mm程度のクルマなら自分で調整しながら走ってもストレスはありませんが、さすがに1945mmのボディ幅をずっと気にしながら走るのは気が重いです。

それを楽にしてくれるアクティブレーンアシストはなかなかの優れものと言えるでしょう。もともとレベル3自動運転が可能なクルマで、その機能を封印してのデリバリーですから、これくらいは朝飯前なのかも知れません。

エンジンのトルク感は十分過ぎるほどです。460馬力・660Nmのスペックを持つエンジンに組み合わされるミッションは8速のAT。駆動方式はもちろんクワトロの4WDですから、エンジンは縦置きに搭載されています。車重は2トンを超えていますが、車重をものともしません。

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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