【週刊クルマのミライ】現行型デイズの試乗から、日産と三菱が共同開発する軽自動車の未来を考える

先日、開催された「日産ブロガー試乗会」というイベントにて、本当に久しぶりに日産の軽自動車「デイズ」に乗ることができました。

燃費偽装など開発時における問題が明らかとなったデイズですが、走行感覚はデビュー当初とさほど変わった印象はありません。パワートレインの印象を一言でいえば、ドライバビリティより燃費重視のセッティングといったところ。

試乗した自然吸気エンジン車では、アクセルを全開にすればそれなりの加速を見せるとはいえ、ちょい踏みからハーフスロットルといった領域では打てど響かずという感じ。走りに楽しさを感じる部分は少ないのです。

言い方を変えると、かつての軽自動車、とも表現できるでしょうか。ライバル他社がパワートレインを世代交代させている中で、一世代前のエンジンであることが、こうした力不足を感じる理由でしょう。

いま一番売れている軽自動車ホンダN-BOXに乗ると、燃費のためにはパワーを犠牲にするという時代ではないと実感できます。もちろん660ccの自然吸気エンジンですからピークパワーを求められるわけではありませんが、日常域において不満を感じさせないまま、燃費性能も両立するというのが求められる時代です。そのためにN-BOXの自然吸気エンジンはVTEC機構を備えているほどです。

そうした最新エンジンと比べると、日産デイズの三菱製エンジンはいかんせん古く見えてしまうのです。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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